新潮文庫
ライカでショット!―私が歩んだ道と時代

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101261614
  • NDC分類 740.21
  • Cコード C0195

出版社内容情報

日本初の女性報道写真家は只今100歳、まだまだ現役。波瀾万丈の人生を辿るエッセイ。

1939(昭和14)年、「女性だけが撮れる写真が必ずある」という写真協会創設者の言葉に背中を押され、新たな一歩を踏み出したのは24歳のとき。ドイツ製高級カメラのライカを購入し、スーツ姿にハイヒールの出で立ちで脚立を抱え奔走する日々。戦争を通して歴史的瞬間にも立ち会った──日本初の女性報道写真家がレンズに収めた人々との貴重な秘話、波瀾万丈の100年を辿るエッセイ。

内容説明

1939(昭和14)年、「女性だけが撮れる写真が必ずある」という写真協会創設者の言葉に背中を押され、新たな一歩を踏み出したのは24歳のとき。ドイツ製高級カメラのライカを購入し、スーツ姿にハイヒールの出で立ちで脚立を抱え奔走する日々。戦争を通して歴史的瞬間にも立ち会った―日本初の女性報道写真家がレンズに収めた人々との貴重な秘話と、波瀾万丈の100年を辿るエッセイ。

目次

戦前へズーミング(報道写真家への誘い;写真協会の喧噪と活気;無我夢中の大胆行動;突然の休職と母の死;再び写真協会へ ほか)
戦後のスナップショット(新聞記者一年生;総合病院のカルテ;復員服の魔法使い;新円切り替えを機に;女性だけの新聞誕生 ほか)

著者等紹介

笹本恒子[ササモトツネコ]
1914(大正3)年東京生れ。日本初の女性報道写真家。’40(昭和15)年、財団法人写真協会に正式に入社、報道写真の道に入る。戦後、千葉新聞の記者を経てフリーとなり、激動の昭和に生きる人々の取材を続ける。’50年、日本写真家協会創立時に会員となる。その後、現場を離れるも71歳で開いた写真展で完全復帰。2011(平成23)年吉川英治文化賞、日本写真協会賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きょん

13
カメラマン一筋の女性の生涯と思いきや、戦争中は疎開により、戦後は生活のため、様々な仕事をされてきたのだと知った。戦前のまだのんびりした時代の様子、一転して戦後の三池炭鉱闘争、安保闘争など、日本人が必死に生きてきた姿を見ることができた。生きるために一生懸命だったり、新しい時代の風を精一杯感じていた人々。今、街に出て写真をとってもこんなに生き生きとした表情が撮れるだろうか。スマホ片手にうつむいた人々ばかりだから。2014/10/01

プレイン

5
日本初の女性報道写真家、笹本恒子さんのエッセイ。なんて度胸のいいこと!厚かましいというか何と表現すればよいのか体当たりで突撃みたいな感じ…戦前若い女性が男顔負けに仕事やらないと日本初の報道カメラマンにはなれないだろうなぁ…それにしても太平洋戦争前後の歴史の記憶である貴重なネガを大半パーにしてしまって何と残念なことか…2015/05/02

sasha

3
日本初の女性報道写真家で今年で100歳。偶然見ていたテレビ画面のなかでその人を知った。報道写真は好きなんだけど、どうしてこの名前を知らなかったかなぁと思ったのだが本書を読んで納得。昭和35年頃を境に、写真の世界からは一旦離れたのね。取材時のエピソードなど、興味深かったのは前半だけ。あとは軽い読み物という感じで写真の技術等の話は一切なかった。彼女の作品が掲載されているけれど、心に残るものがなかった。私の感性とシンクロしなかっただけかも。親戚のおばあちゃまの思い出話を聞いているようで、少々肩透かし。2014/11/25

ふーてー

3
カメラを始めたので、女性初のカメラマンの言葉でも読んでみるか、くらいの軽い気持ちで。 エッセイと言うよりは雑誌に書いたコラムをまとめたような感じ。タイトルにするほどカメラだけで生きてきた方ではないようですが、その時代を生きた人から語られる昭和史は興味深かった。戦中の姿として使われる写真で見るのは「戦争応援してます!」みたいな人ばかりで隔世の感が強かったけれど、敢えて狙ってモデルまで頼んで撮ったものなんですね。カメラの構図には意図があるのだから、報道の写真にもそれがあるのを忘れてはいけないと思いました。2014/10/02

たけぽん

1
笹本氏の年齢は、奇しくも先日読んだ『最後の飛行艇』の著者である日辻常雄氏と同じだった。「戦前」は首相官邸や外国からの賓客を取材対象にできていたのに対して、「戦後」は原爆被爆者・労働争議・安保反対運動といった人々について書かれているのが対照的。2014/11/15

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