新潮文庫<br> わたしが出会った殺人者たち

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新潮文庫
わたしが出会った殺人者たち

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  • サイズ 文庫判/ページ数 426p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101315027
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

昭和・平成を震撼させた18人の殺人鬼たち。半世紀にわたる取材活動から、凶悪事件の真相を明かした著者の集大成的な犯罪回顧録。

犯罪事件を取材して半世紀。幾多の殺人の真相を書き続けてきた作家が、古希を越えた今、これまでの取材を振り返り、殺人者との交流を回顧する。拘置監で大粒の涙を見せた無期懲役囚、「自分を小説に書いてくれ」と資料を寄越した家族殺害犯、著者が喪主を務めた前科十犯の男――。昭和・平成を震撼させた凶悪犯18人の知られざる肉声や人間臭い横顔を描く、著者の集大成的な犯罪回顧録。

内容説明

犯罪事件を取材して半世紀。幾多の殺人の真相を書き続けてきた作家が、古希を越えた今、これまでの取材を振り返り、殺人者との交流を回想する。拘置監で大粒の涙を見せた無期懲役囚、「自分を小説に書いてくれ」と資料を寄越した家族殺害犯、著者が喪主を務めた前科十犯の男―。昭和・平成を震撼させた凶悪犯18人の知られざる肉声や人間臭い横顔を描く、著者の集大成的な犯罪回顧録。

目次

『復讐するは我にあり』の西口彰
『曠野へ 死刑囚の手記から』の川辺敏幸
『千葉大女医殺人事件』の藤田正
『悪女の涙 逃亡十五年』の福田和子
『連続幼女誘拐殺人事件』の宮崎勤
『別府三億円保険金殺人事件』の荒木虎美
『身分帳』の山川一こと田村明義
『一〇八号―連続射殺事件』の永山則夫
『和歌山毒カレー事件』の林真須美
『オウム真理教事件』の麻原彰晃こと松本智津夫
『トビ職仲間と五人殺し』の木村繁治
『黒い満月の前夜に』の尊・卑属
『中洲美人ママ連続夫殺し』の高橋裕子〔ほか〕

著者等紹介

佐木隆三[サキリュウゾウ]
1937(昭和12)年、朝鮮咸鏡北道(現在は朝鮮民主主義人民共和国)生れ。’41年帰国。福岡県立八幡中央高校卒業後、八幡製鉄所(現・新日鐵住金)に入社。勤務の傍ら、執筆活動を続ける。’63年『ジャンケンポン協定』で新日本文学賞受賞。’64年退社。’76年『復讐するは我にあり』で直木賞、’91年『身分帳』で伊藤整文学賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kinkin

31
映画「復讐するは我にあり」は、何度も観た映画。第一章の西口彰をモデルにしているという。18人の犯罪者との対話、法廷での陳述を基に著者の意見と共に構成されている。解説に書かれていた埴谷雄高氏が著者に語った「文学とは人間という不可思議な生き物の正体に、どこまで迫れるかだ」という 言葉は、メモに書き留めておいた。2014/09/05

AICHAN

30
図書館本。「まえがき」で著者はイギリスの評論家コリン・ウィルソンの「殺人者と他の人間との違いは程度の差であって、種類が異なるものではない」という言葉を引用している。これを読んで私はこの本を借りた。殺人者といえども普通の人間である。そのことを描いてくれるのだと期待したのだ。ところが内容は期待に反した。取り上げられている殺人者の多くは、家庭環境が悪かったといった事情があったにせよ通常人ではない。なのになんで「まえがき」でコリンの言葉を引用したのか疑問。あと残念だったのは構成が悪く文章がわかりにくかったことだ。2016/10/30

James Hayashi

21
自称、裁判傍聴業の著者。読んでいないが殺人事件裁判の傍聴を基にした「復讐するは我にあり」で直木賞受賞。著者の本懐とする、殺人犯罪者たち18人の回顧録。今回の作品は裁判や刑務所での面談もあるがメインは事件のあらましが語られているのみで事件や加害者の本隋に迫っているわけではなかった。世を震撼させた事件も時代と共に色あせ、また残念ながら新しい凶悪事件に事件簿は塗り替えられ、晴れやかな未来を見通せないことは残念。2015/07/11

テツ

18
著者が取材してきた殺人者たちの生い立ちや裁判記録。人間の中身や考え方なんてそうは変わらないだろうし、わりと悲惨な育ち方をした奴ら全てが何かをやらかす訳ではない。そこの決定的な差は何なんだろう。ぼくたちはたまたま運良くそうした感覚とは隔たれたまま生きているけれど、社会性やら道徳観やら損得勘定(人を殺して捕まったら人生はほぼ終わりだということくらいは理解しているだろう)が関係なくなってしまう瞬間というのは誰にでも訪れる可能性があるのだろうか。そしてそれは教育や身につけた知性で歯止めがかかるものなのだろうか。2022/10/14

gtn

16
上野・消火器商一家5人殺害事件の犯人、徳永の動機は怨恨とはっきりしている。一方、それにお付き合いした木村の犯行動機が見えない。自分でも分からないとし、「それにしては、あまりにも大変が大き過ぎました」と著者にあてた手紙に記す木村。ある意味人が好過ぎたがために、自らを死に追いやったといえる。2019/03/03

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