出版社内容情報
たとえ思い描いていた理想の姿と違っていても、今の自分も愛おしい。逃げたくなる自分の背中をそっと押してくれる、優しい物語。
月刊誌記者として働く小坂井夏輝、31歳。取材先で中学の同級生・瀧光平と再会する。かつて周囲を見下していた瀧を夏輝は疎んじ、片や誰彼なく優しくする夏輝を瀧は偽善者と嫌っていた。だが次第に夏輝は瀧が抱える痛みを、瀧は夏輝の葛藤を知るようになる。過去を受け止め、前を向いて歩くために、二人はある行動に出る。逃げたくなる自分の背中をそっと押してくれる、優しい物語。
内容説明
月刊誌記者として働く小坂井夏輝、31歳。取材先で中学の同級生・瀧光平と再会する。かつて周囲を見下していた瀧を夏輝は疎んじ、片や誰彼なく優しくする夏輝を瀧は偽善者と嫌っていた。だが次第に夏輝は瀧が抱える痛みを、瀧は夏輝の葛藤を知るようになる。過去を受け止め、前を向いて歩くために、二人はある行動に出る。逃げたくなる自分の背中をそっと押してくれる、優しい物語。
著者等紹介
平山瑞穂[ヒラヤマミズホ]
1968(昭和43)年東京生れ。立教大学社会学部卒業。2004(平成16)年『ラス・マンチャス通信』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の大賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
94
愛おしさを感じずにはいられませんでした。かつての同級生と再会したことで、新たな関係が生まれていくことに共感します。片や疎んじ、片や偽善者とみなしていながらも、時間が2人の間を変えていくのが優しく心に染み入りました。お互いに知る心の痛みと葛藤が結びつけた関係。過去を受け止めて歩もうと手を取り合うような2人の姿がじんわりきます。自分にとって何が大切なのかを見つめていくことを教えてくれるような物語。読み終わってほっこりしました。2016/09/29
たるき( ´ ▽ ` )ノ
79
うん、とても良かった♪二人の心の動きがとても繊細に表現されていて、現実に身近にいる誰かの話のようにリアルに感じられた。この作家さんの本、色々読んでみたいな(*^^*)2016/03/30
ひめか*
64
すごくいい話!こういうの大好き!考え方も性格も全く正反対の二人。中学の時は目の敵だった。私は夏輝目線で読んでいたが、光平のひん曲がった考え方に反感を覚えた。社会人になってからまさかこんな形で出会うとは思わなくて…人間だからいろんな人がいるのは当たり前で、自分と違う考え方の人もたくさんいる。違う考えも理解しつつ自分は自分、他人は他人という意識でいられたら良いと思う。中学の時大嫌いだったけど、将来また会えてこういう関係になれたのは、運命だったんだと思う。素敵タイトル。二人の名前の漢字がさりげなく入ってるのね☆2015/11/17
ひめか*
52
再読。あぁやっぱりこの本大好き。お人好しでどんな人でも平等に仲良くしようとする夏輝と、他人と関わらず分かり合える相手がいなくて孤高を気取っていた光平。中学時代、お互いの心をかき乱す存在だった二人が仕事を通じて再会する。二人の名前が入ったこのタイトルもぴったり。光平が弱みを見せ「ばかだね、瀧くんは。中学の時から全然変わってない」と言いながら抱いて二人で泣く場面じーんとくる。「大人になるとは、自分にとって何が無駄であるかを見極めて捨て去り、残すべきものを選び取っていく過程のことなのだ」イチオシの一冊です!2016/06/16
巨峰
43
学生時代、遠かった二人が分かりあえていく過程が素敵2023/04/23