出版社内容情報
社会が「美」を育むのではない。「美」こそが社会を育んできたのだ。石器や土器、古墳の造形から導きだす、新たなる人類史の試み。
石器・土器・古墳の「美」とは何か? 新たなる人類史の試み。60万年前のホモ・ハイデルベルゲンシスの石斧に始まり、縄文・弥生土器、古墳に至るまで、考古学は物の機能や技術面しか見てこなかった。だが、じつは「美」こそが、いにしえの人びとの在りかたを方向づけてきたのだ。物に託された数と図形、色や質感などを切り口に、人の心の動きと社会の変遷とを重ね合わせる画期的論考。
内容説明
はるか60万年前の石斧に始まり、縄文・弥生土器、銅鐸、古墳に至るまで、人類の歴史は「美」の歴史でもあった。従来の考古学は物の機能や技術面ばかりを重視しがちだが、じつは「美」こそが、いにしえの人びとの在りかたを方向づけてきたのではないか。物に託された数と図形、色や質感などを切り口に、人の心の動きと社会の変遷とを重ね合わせる画期的論考。
目次
第1章 人類は美とどうかかわってきたか(美の起源;美の発展と社会)
第2章 形の美の変遷(土器の世界史;縄文と弥生の美)
第3章 数と図形の美(物に託された数と図形;数からみる縄文土器;円と直線の誕生;モニュメントの形と様式)
第4章 色と質感の考古学(人類史と彩り;縄文の知覚、弥生の知覚;質の美から量の美へ;彩られる景観)
第5章 美の人類史と列島史(美と社会・経済;美から見なおす列島史;美の人類史を展望する)
著者等紹介
松木武彦[マツギタケヒコ]
1961年、愛媛県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学文学部教授を経て、国立歴史民俗博物館教授。専攻は日本考古学。モノの分析をとおしてヒトの心の現象と進化を解明し、科学としての歴史学の再構築を目指している。2008年、『全集日本の歴史1 列島創世記』(小学館)でサントリー学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tama
しんさん
円盤人
デューク
nizimasu