たおやかに輪をえがいて

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  • サイズ A5判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120052705
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

性風俗に通う夫、整形で美しくなった親友、愛した父の不実。人生の折返し点で知る〈真実〉が、主婦・絵里子を柔らかに変身させる――妻でも母でもない道が、鮮やかに輝き出す長編小説。

内容説明

風俗に通う夫、不実を隠した父、危険な恋愛に耽る娘…夫の心も、娘の顔も、今は見たくない。結婚20年、主婦・絵里子の人生は穏やかに収束するはずだった。次々つきつけられる思いがけない家族の“真実”。大きな虚無を抱えた絵里子に、再び命を吹き込むのは整形した親友、乳癌を患った老婦、美しい風俗嬢…?人生の中盤、妻でも母でもない新たな道が輝き出す傑作長編。

著者等紹介

窪美澄[クボミスミ]
1965年生まれ。2009年、「ミクマリ」で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞受賞。11年『ふがいない僕は空を見た』で山本周五郎賞、12年『晴天の迷いクジラ』で山田風太郎賞、19年『トリニティ』で織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

455
窪 美澄は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。平凡な主婦の変身卒業物語、ありふれた設定ですが、著者の筆力で読み応えがありました。タイトルもGOODです。私は夫の俊太郎氏と同世代なので、少し同情しました。本書で「風の子」&「水の子」という言葉を憶えました。2020/05/25

ウッディ

332
夫と大学生の娘と暮らす平凡な主婦の絵里子52歳。自分の事より家族を優先し、家事を行い、それが幸せであると信じていた彼女だったが、夫の風俗通い、娘が素行の悪い男と付き合っていることを知り、家を出る。自分が我慢することで、諍いを避けてきた絵里子と思ったことをはっきりと言えるようになった絵里子、その心の変化が丁寧に描かれていました。老いていく自分を卑下しそうな時、10年後の自分が今の自分を振り返っている姿を想像します。まだ若かったあの時にやっておけばよかったという後悔を持たないように、生きたいと思いました。2020/09/08

いつでも母さん

261
〈辛口御免〉そもそも普通の主婦って何?信じていた?信じようとしていただけかも・・(汗)夫婦はいろんなことがあって(無いにこしたことはないが)同じ方向を向いていられたらいいなぁが正直な気持ち。「家族に疲れた。」絵里子には出来る友人がいて心強いと思うものの、なかなかこうはいかないよね。「我慢して耐えよ!」な~んて事を言う気はさらさら無いけれど・・52歳絵里子の選択。人生はまだまだこれからだ。夫婦関係が想像できてしまい、私の中で窪さんにしてはヒリついた感が物足りなく感じてしまった。2020/03/27

fwhd8325

248
所々に窪さんらしい鋭さはあるものの、どこか古めかしい作品のようにも感じていました。女性が、もっと活き活きとした世界観をと言うことであっても、けっして目新しいテーマではなく、母と娘の葛藤にしてもすでにたくさんの作品が発表されています。前半、どんな展開になるのかワクワクしながら読んでいた割に、息切れしてしまった感は否めません。2020/07/03

うっちー

248
約二か月ぶりの図書館本。たおやかに生きるのは難しい。2020/05/28

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