出版社内容情報
最後まで植民地支配の暴力にさらされたアフリカの解放は困難をきわめた.その後も続く激しい暴力のなか,人びとは国家・国民形成に取り組んだが,21世紀をむかえ「誰の何のための解放か」の問いが顕在化する.解放の意味と暴力の展開を歴史的に考察する.
はじめに
第I部 課題と歴史
第1章 解放と暴力
1 植民地支配と暴力
2 暴力・非暴力と関係性
3 解放と支配・従属
第2章 アフリカにおける脱植民地化の歴史的プロセス
1 第2次世界対戦後の世界
2 アフリカにおけるネイションとナショナリズム
3 国際政治情勢と脱植民地化への影響
4 アフリカ人同士の対立
第3章 南部アフリカ地域における解放と暴力の歴史的プロセス
1 南部アフリカ地域における「体制死守」政策
2 国際連合,冷戦と南部アフリカ地域
3 南部アフリカ白人政権間の相互協力と冷戦状況
4 ポルトガル革命と南部アフリカ
第II部 南部アフリカの現実
第4章 ザンビアの解放と現代の暴力
1 植民地支配と解放をめぐる連帯と対立
2 権威主義化とカウンダ政権の終焉
3 カウンダ――連帯と権力
第5章 ジンバブウェの解放と現代の暴力
1 植民地化と解放闘争
2 土地改革の停滞と植民地責任
3 ムガベ――解放と暴力
第6章 モザンビークの解放と現代の暴力
1 解放闘争と小農
2 北部農における植民地支配の確立と暴力
3 モザンビーク解放闘争における対立と暴力
4 独立後のフレリモと小農の関係
おわりに
LIBERATION AND VIOLENCE
Colonialism in Africa and its Aftermath
Mitsuo OGURA and Sayaka FUNADA-CLASSEN
小倉 充夫[オグラ ミツオ]
著・文・その他
舩田 クラーセン さやか[フナダ クラーセン サヤカ]
著・文・その他
目次
第1部 課題と歴史(解放と暴力;アフリカにおける脱植民地化の歴史的プロセス;南部アフリカ地域における解放と暴力の歴史的プロセス)
第2部 南部アフリカの現実(ザンビアの解放と現代の暴力;ジンバブウェの解放と現代の暴力;モザンビークの解放と現代の暴力)
著者等紹介
小倉充夫[オグラミツオ]
社会学修士(1970年、東京大学)。津田塾大学国際関係学科専任講師・助教授・教授(1973‐1990年)、この間、サセックス大学開発研究所でアフリカの開発政策研究(1977‐1979年)、在ザンビア日本大使館で専門調査員として青年海外協力隊事業・内政調査担当(1982‐1984年)。上智大学教授(1990‐1995年)、津田塾大学教授(1995‐2013年)。現在、津田塾大学名誉教授
舩田クラーセンさやか[フナダクラーセンサヤカ]
博士(国際関係学)(2006年、津田塾大学)。1994年に国連平和維持活動(国連モザンビーク活動:ONUMOZ)の選挙部門で働いた後、パレスチナやボスニア・ヘルツェゴビナの選挙に政府派遣選挙監視要員として関わる。日本学術振興会特別研究員(1997‐1999年)、津田塾大学国際関係研究所研究員(2002‐2004年)を経て、2004年に東京外国語大学専任講師、同大学大学院准教授(2008‐2015年)。現在、明治学院大学国際平和研究所(PRIME)研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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