出版社内容情報
1860年代半ばから70年末のドイツにおける国家統一過程の特質を探り、ナショナリズム研究に新たな切り口を提示する先駆的研究。
1871年,ドイツ帝国はわずか数年のうちに約30の国家を統一して誕生した.これほどまでに円滑な国家建設はいかにして成し遂げられたのか.本書は,1860年代半ばから70年末のドイツにおける国家統一過程の特質を探り,ナショナリズム研究に新たな切り口を提示する先駆的研究である.
序章 19世紀ドイツにおける境界と全国制度――国民形成の契機として
1 境界と国民形成
2 全国制度と国民形成
3 1860年代初頭の国民形成
第1章 大ドイツとしてのドイツ(1859-63年)
1 「大ドイツ的連邦主義」
2 オーストリアによる連邦改革と大ドイツ派の集結
3 大ドイツ派の成果と挫折
第2章 連邦国家像の拡大とその非正統化(1863-66年)
1 連邦国家と国民的一体感
2 単一国家論の登場
3 連邦国家の非正統化
第3章 併合と連邦国家の構築(1866-67年)
1 併合の断行
2 貫徹されないプロイセン単一国家の論理
3 全国的な国家的秩序と政治主体の消滅後の全ドイツ像
第4章 北ドイツと南ドイツ(1867-70年)
1 北ドイツ連邦の発展可能性
2 部門統合と国民形成
3 さまざまな「南部連邦」構想
第5章 1870年の国民意識(1870年夏)
1 国民的一体感と併合のナショナリズム
2 プロイセンへの併合要求とその抑制
3 南北統一と憲法
結章 小ドイツ的連邦国家の国民的受容(1870年末)
【著者紹介】
飯田芳弘:学習院大学法学部教授
目次
序章 一九世紀ドイツにおける境界と全国制度―国民形成の契機として
第1章 大ドイツとしてのドイツ(一八五九‐六三年)
第2章 連邦国家像の拡大とその非正統化(一八六三‐六六年)
第3章 併合と連邦国家の構築(一八六六‐六七年)
第4章 北ドイツと南ドイツ(一八六七‐七〇年)
第5章 一八七〇年の国民意識(一八七〇年夏)
結章 小ドイツ的連邦国家の国民的受容(一八七〇年末)
著者等紹介
飯田芳弘[イイダヨシヒロ]
1966年長野県に生れる。1991年東京大学法学部卒業。1991‐94年東京大学法学部助手。現在、学習院大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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