文春新書
中国雑話 中国的思想

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  • サイズ 新書判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166605965
  • NDC分類 122.04
  • Cコード C0295

内容説明

三国志・仙人・易・孫子・太極拳など、日本でもポピュラーな中国の人物・思想を俎上に載せ、その魅力の在処を問う。普遍性の奥にある、中国ならではの人間観・世界観の面白さへと誘う。

目次

1 劉備
2 仙人
3 関羽
4 易的世界
5 孫子
6 李衛公問対
7 中国拳法
8 王向斎

著者等紹介

酒見賢一[サケミケンイチ]
小説家。福岡県生まれ。愛知大学卒業。1989年、『後宮小説』で第1回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2000年に『周公旦』で新田次郎文学賞を受賞。1992年に中島敦記念賞を受賞した『墨攻』は、漫画化を経て、06年にアンディ・ラウ主演で映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

103
もともとはごがくこうざのげっかんしにれんさいされていたものをまとめたようです。中国の人物論ということですが、筆がどんどん進んでご自分の書きたいことを書いているようです。とりあえずが劉備や関羽について書かれていますが、中国拳法や気功についての大家の王向斎についての評論が半分近くを占めています。あまりこのようなものを読むことがないので新鮮に感じて楽しめました。2016/01/06

ロッキーのパパ

18
中国史に登場する人物のエピソードを期待して借りたんだけど、それ以外の話題も多かった。でも、文章自体にユーモア感覚があり、さくさく読み進めることができた。後半は拳法に関する話がメインになった。あまり関心がなかったトピックだけど、王向斎など名人の話に及ぶと興味深くなってきた。やっぱり中国史は人物中心なんだな。2010/10/25

Takayuki Oohashi

16
「後宮小説」で酒見さんの語り口には慣れ親しんでいたので、この小噺風の読み物も小気味よく読み進めることが出来ました。内容では、冒頭の劉備の章が面白かったです。懲りないその場しのぎの行動が多かったという件は、笑いながら納得してしまいました。ただ、後半の中国拳法や王向斎の件は、酒見さんらしくなく、真面目というか、ストレートに達人のエピソードなどを紹介していたので、もっと後宮のような酒見節が聞きたかったです。あと、易についてもっと酒見さんのように調べて、迷信と決めつけることなくその深淵な世界を知りたくなりました。2016/07/05

白義

13
中国小説の奇才によるエッセイでそのテーマは仙人、易、中国拳法、気功などある種のキワモノ揃い、しかしそれだからこそ中国文化の深淵に触れられる見事な語り口の一冊となっている。本書が示す中国文化を一言で表すなら混沌そのものというところで、関羽が死後に最も人気の神としてもぐいぐい成り上がっていく歴史、また兵法の中にも流れる正奇、陰陽という無形の世界とカオスの中から生起する秩序を生で見るような感覚。そんな本書の語りの魅力は第一章「劉備」の「思うに劉備がいちばんわるい」というぶっちゃけた出だしに、もうすでに現れている2017/10/22

りー

9
あとがきを読んでびっくり。NHKラジオ中国語講座テキストに連載されたエッセイだそうで。うーん、このオタク(失礼)っぷりを赦した担当者が凄い。特に、後半の中国拳法についてはノリノリで書かれている印象。近代の中国拳法家の名前・・・一人も知りませんでした。日本の武田惣角みたいな人が昭和の時代はまだまだ活躍されていたっていうことがもはやファンタジー。目次は、「劉備」「仙人」「関羽」「易的世界」「孫子」「李衛公問対」「中国拳法」「王向斎」でした。兵法のディープ対談(李世民×李靖)=李衛公問対、読んでみたい! 2020/02/24

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