文春新書
なにもかも小林秀雄に教わった

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  • サイズ 新書判/ページ数 241p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606580
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

哲学者の、青春読書疾風怒濤篇。「ボードレールもランボオも、アランもドストエフスキーも、西行も実朝も、ゴッホもセザンヌも、なにもかも小林秀雄に教わった」

内容説明

ランボオ、ドストエフスキー、ゴッホ、モーツァルト…「何もかも小林秀雄に教わった気がする」と回想する哲学者の、自伝的読書風雲録。「あのころは、文学のいいお師匠さんが大勢いた」。

目次

敗戦直後
俳文学遍歴
父の帰国
読書三昧
小林秀雄との出会い
ドストエフスキー耽溺
さまざまなドストエフスキー論
ドストエフスキーとキルケゴール
哲学へ
芸術と哲学
『モオツァルト』
言葉について

著者等紹介

木田元[キダゲン]
1928年生まれ。東北大学文学部卒業後、同大学院特別研究生前期・後期課程修了。60年に中央大学に移り、72年より文学部教授。99年定年退職、中央大学名誉教授に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Gotoran

51
著者が終戦直後の混乱期の少年時代にテキ屋や闇米商売で生活の糧を得ながら、如何にして書物を手に入れ如何にして書物と格闘したかが、出会った書物とともに綴られている。著者自身も「おわりに」で述べているのだが、小林秀雄のみならず、著者が青年時代に触れた様々な文学書や哲学書について振り返っている。本書タイトルと内容に齟齬があるのは否めないが、テキ屋の手先から東北大学哲学科を出てハイデガーへと没頭していく思想遍歴を垣間見ることが出来て、面白く興味深く読むことができた。著者の読書遍歴書物にも当たってみたい。2021/12/22

てつ

26
学生時代、哲学概論を教わった先生の読書を中心とした自叙伝。何一つ内容は憶えてないけど。2023/05/13

harass

25
積ん読本消化。現象学学者である著者の自伝兼読書録。海軍兵学校で終戦を終えた著者は生活に追われ闇屋で家族の面倒をみるが…… 逸話として聞いたことがあるこの学者の終戦直後の話をまとまって読めた。著者が当時夢中になって読んだ作家や哲学者について簡単に論じてある。専門であるハイデガー哲学は軽く触れているがやはり難解だ。題名の小林秀雄の事ばかりではなく蕪村芭蕉などの俳句や保田與重郎なども語ってあり興味をそそる。著者の名は古くから聞くがネットで調べるとまだご存命の様子。ちょっと驚き。予想より軽く読める。2014/02/27

koji

19
10年ぶりに再読。この頃木田元先生の著作をよく読んでいました。何となく本棚から手に取って読み始めた途端止まらなくなりました。小林秀雄論というより、少年~青年時代の読書遍歴で、小林秀雄の著作から多くの作家・芸術家を知り、それがその後の人生の糧になったと書いています。私が共感したことと参考になったことを一つずつ。①自分の人格形成期にそれを読みながら精神の形成という形で読んだものと、精神の骨格ができて読んだものは、心に刻みこまれる度合いが違うこと(私の前者は三島由紀夫)、②太宰治が滑稽小説の名手であったこと。2019/07/07

Gokkey

14
木田氏の自伝は本書のみならず多く出版されているので、どこかで聞いた内容がどうしても多くなる。亡くなる少し前の出版という時期を反映してか、自身のこれまでの歩み(ハイデガーとの付き合い)を振り返りながら影響を与えた人物(小林英雄やハイデガー)の共通点を見出しつつ、その共通点を通して自分自身の興味やその興味によって自分の人生がどのように導かれたのかを自身で回顧する。それぞれのポイントは人生上の確かに一点であるのだろうが、それを繋ぐ偶然で人生が展開され、著者の晩年のテーマ「偶然性と運命」へと折り重なってゆく。2020/09/28

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