内容説明
いのちへの畏れが失われつつある現在、かつて持ち得ていた生と死をめぐる、いにしえの人々の豊かな知恵と視座の回復を目指す。神話に始まる古事記から近代の漱石まで、文学・芸能・宗教の古典作品を通して、日本人の、そして我々の、死にまつわる文化を見極める。
目次
生と死の古代(生と死の起源神話;敗死する皇子と歌;死者の歌の発生 ほか)
「身替り」劇をめぐっての試論―逆説的な「生」の意義づけ(「贋首」の計成立の前提―「生き顔と死に顔は相好の変はるもの」;「身替りの論理」の発見;生け贄としての身替り―記紀の挿話から ほか)
生死解説の諸相(色空不二;身心脱落、脱落身心―道元;空即是色の美学 ほか)
著者等紹介
原道生[ハラミチオ]
明治大学名誉教授。1936年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程中退(単位取得)
金山秋男[カネヤマアキオ]
明治大学教授。死生学・基層文化研究所代表。1948年栃木県生まれ。東京大学大学院博士課程修了
居駒永幸[イコマナガユキ]
明治大学教授。1951年山形県生まれ。國學院大學大学院博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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