内容説明
君臣和楽を求める一方隠名や女房を名乗って優劣を競い合う歌壇の主宰、王者の歌は何を目指したのか。定家の歌に魅せられ、その振る舞いに苛立ち、終生とらわれ続けるのはなぜか。“タテ”と“ヨコ”の関係が交差する“場”の生成に着目し、始発期から隠岐に崩ずる最末期までの総体を読むことから考える。
目次
第1編 都における営み(百首歌の主催;句題五十首歌の表現;奉納三十首歌の性格;最勝四天王院障子和歌;後鳥羽院と定家)
第2編 隠岐における営み(遠島百首;後鳥羽院御自歌合と遠島御歌合;詠五百首和歌;定家家隆両卿撰歌合;時代不同歌合;隠岐本新古今和歌集;後鳥羽院における和歌)
著者等紹介
寺島恒世[テラシマツネヨ]
1952年、長野県生。1975年、東京教育大学文学部文学科卒業。1977年、東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。1980年、筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科修了。2012年、博士(文学)(筑波大学)。現在、国文学研究資料館・総合研究大学院大学教授。専攻中世文学・和歌文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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