内容説明
後鳥羽帝の即位から、後醍醐帝の隠岐よりの還京まで、十五代、約一五二年間を記した編年体の歴史物語の全注釈。中世院政期の歴史や文化を克明に記録しながら、平安王朝的優美典雅への憧憬が極めて強く存在し、洗練された文体や表現の工夫、人の世の栄枯盛衰や無常観が強く感じられる、文学性も極めて強く、豊かな歴史物語―。
目次
第1編 増鏡概説
第2編 増鏡全注釈(おどろのした;新島守;藤衣;三神山;内野の雪;おりゐる雲;北野の雪;あすか河;草枕;老のなみ;さし櫛;浦千鳥;秋のみ山;春の別れ;むら時雨;久米のさら山;月草の花)
著者等紹介
河北騰[カワキタノボル]
昭和2年(1927)京都府綾部市に生れる。東京高等師範学校を修了。東京大学文学部国文学科卒業。東京大学大学院(旧制)満期修了。文学博士。専攻は、平安時代歴史物語。立正大学大学院教授を勤め、獨協大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。