内容説明
1998年度ノーベル経済学賞受賞・セン理論研究のための概説書。
目次
第1章 プロローグ:センのプロフィールと本書の概要
第2章 厚生経済学と社会的選択の理論:正当派理論への貢献
第3章 不平等の経済学と倫理学
第4章 厚生主義・権利・自由:正当派理論への批判
第5章 厚生経済学の新構想:方法論的枠組み
第6章 潜在能力アプローチ:善と必要の理論
第7章 自由と発展のパースペクティブ
第8章 社会的選択理論の再構成
第9章 エピローグ
著者等紹介
鈴村興太郎[スズムラコウタロウ]
1966年一橋大学経済学部卒業。経済学博士。現在、一橋大学経済研究所教授
後藤玲子[ゴトウレイコ]
1981年一橋大学法学部卒業。1990年一橋大学経済学部卒業。経済学博士。現在、国立社会保障・人口問題研究所室長
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
5
アマルティア・センはノーベル経済学賞を受賞した。彼の業積は多岐にわたる。しかし主な関心は経済学と倫理学との関係、とりわけ、貧困や飢餓に対して理論付けを行なった。自由や社会福祉もその延長上に体系づけている。アマルティア・センの全体を俯瞰する解説書である。https://shoji-arisawa.blog.jp/archives/51531625.html2023/11/11
GASHOW
3
倫理は難しいな。2020/02/27
てぬてぬ
2
経済学には二つの手段がある:工学的アプローチと倫理学的アプローチ。この二つは切っても切れない関係なのに、最近の経済学では後者を放置しすぎちゃうん?っていうのが大筋。経済学は個人の幸福と社会全体の幸福を考えるべきだし、そのための力も持っている学問なんだなと感じた。効用とか合理性とか定義の曖昧な言葉でいつまでも倫理から逃げてちゃダメなんだろうな。これは自分にも当てはまることだ。2018/10/27