1、2、3―一番基本の数学の話

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  • サイズ A5判/ページ数 191p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784422414324
  • NDC分類 410
  • Cコード C0041

出版社内容情報

誰もがこなす初歩的な「算数」の背後にひそむ美しい数学の世界。中高生から専門家まで楽しめる、自由闊達な本格数学エッセイ。

ものを数える、足し算をする、分数を使う……誰もが何も疑わずにこなす初歩的な「算数」。その背後に、目もくらむほどに深遠で美しい数学の世界があったとは! 人類学・論理学・歴史・哲学・文学・物理学などさまざまな分野の話題とからめて、偉大な数学者の人物エピソードを散りばめて、整数と四則演算の本質に迫る。算数に素朴な違和感をもつ中高生から数学の専門家まで幅広い読者が楽しめる、自由闊達な本格的数学エッセイ。

【著者紹介】
1942年ニューヨークのフランスから亡命したドイツ系ユダヤ人の家に生まれる。コロンビア大学卒業、プリンストン大学にてPh.D.取得(哲学)。コロンビア大学で分子生物学の研究助手、オーストリアの国際応用システム分析研究所やフランス高等科学研究所(IHES)の研究員を経て、アメリカとフランスの多くの大学で数学と哲学を教えてきた。現在はパリ在住。科学史や数理哲学に関する著作に、A Tour of the Calculus(1996年)、Newton's Gift: How Sir Isaac Newton Unlocked the System of the World(2000年)、The Secrets of the Vaulted Sky: Astrology and the Art of Prediction(2003年)などがある(いずれも未訳)。

内容説明

ものを数える、足し算をする。そんな初歩的な「算数」の背後に広がる、深遠で美しい数学の世界。全米各紙誌が絶賛する、即興スタイルのエレガントな数学エッセイ。

目次

羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹。毛糸になった…
ヘンリーには6人の妻がいましたが、「Henry」は5文字。数と名前は違います。区別がなければ、数がどう呼ばれるか理解するのは難しく、古今の位取り記数法を理解することは不可能です。
物事に深奥があるのならば、その深奥に達したいという衝動は物理学者だけのものではありません。もっと根源的なものがあるかもしれないのに、なぜ数を根源的だとみなすのでしょう?まったく、なぜ?
人間の知識は本質的に不安定です。私たちは互いに見知らぬ他人ですし、たいてい自分自身のことも知りません。「あなたは自分が知っているつもりのことを知らない」とあなたに言うために、私はあなたが知らない何かを言おうとは思いません。
数学は多くを求めますが、論理学はもっと多くを求めます。これは常識。さほど間違ってはいません。
数学における公理系という概念は中世建築におけるゴシック聖堂のようなものです。それこそ数学者たちが常に憧れ続けてきた形式です。
ペアノの公理は記念碑的な業績です。自然数を公理的に統制できるようになったためです。そして、ペアノの公理には根本的な含みがあります。後続という概念を設けた重要性のためです。
足し算は算数の四則演算のひとつです。あとは、掛け算、引き算、割り算です。どれも2つの数が第3の数へと導かれるか、第3の数をもたらします。2があり、3がある―すなわち2つの数があります。すると、2+3から第3の数5が現れます。
「足し算の定義」という言葉からは、何世紀も据え置かれてきた問題について現代の数学者は今や足し算が何を意味するかはっきり言える立場にある、と思うかもしれません。でも、そうではありません。
数がどのように足されるのか発見した後、古代世界の商人たちはきっとどうやって掛けたらいいのか分かったはずです。その技法はシュメール帝国の筆記術にもありました。〔ほか〕

著者等紹介

ベルリンスキ,デヴィッド[ベルリンスキ,デヴィッド] [Berlinski,David]
1942年ニューヨークのフランスから亡命したドイツ系ユダヤ人の家に生まれる。コロンビア大学卒業、プリンストン大学にてPh.D.取得(哲学)。コロンビア大学で分子生物学の研究助手、オーストリアの国際応用システム分析研究所やフランス高等科学研究所(IH´ES)の研究員を経て、アメリカとフランスの多くの大学で数学と哲学を教えてきた。現在はパリ在住

宮武実知子[ミヤタケミチコ]
1972年京都市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程(社会学)単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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kenitirokikuti

7
著者はアメリカの数学者。数学ものを読むひとにしか分からない表現だが、グロタンディークのプロパーみたいな感じ。もちろん、本書は岩波新書ぐないの内容である▲訳者あとがきによると、著者のベルリンスキはインテリジェント・デザイン論の中心人物らしく、ディスカバリー・インスティチュートの上級研究員だそうである。自然数は神が創造した、という考えなのかもしれない。ζ関数の方面にはあんまり触れていない。2017/10/14

rice

0
非常に読み難かった…残念。2014/07/17

stafy77

0
自然数、足し算、掛け算、引き算などの成り立ちと仕組みについてわかりやすく説明している。文系の自分でもなんとか読める。思考停止になるほどの数式は出てこないし、ところどころいろいろな数学者の生い立ちのエッセイがついていて読みやすい。またきちんと読んでみたい。2014/01/24

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