出版社内容情報
無類の女好きのゼウス、恐ろしい誕生の秘密を持つヴィーナス…名画に描かれたギリシャ神話の逸話から愛憎のドラマを読み解く。
内容説明
無類の女好きのゼウス、恐ろしい誕生の秘密を持ち、恋愛が仕事のヴィーナス、最もハンサムな青年神なのに失恋ばかりのアポロン…名画に描かれたギリシャ神話の逸話から浮かび上がる神々、美女、英雄たちの愛憎のドラマ。ギリシャ神話画を理解するための要点を集約。
目次
第1部 ギリシャ神話の神々(世界の始まりと神々の父子間の権力闘争;主神ゼウスとオリュンポスの主な神々)
第2部 神々を取り巻くものたち(神々とニンフ、星座、人間;英雄、怪物、トロイア戦争)
著者等紹介
有地京子[アリチキョウコ]
美術史家・画商。早稲田大学法学部を卒業後、フランスに語学留学。フランス、パリの伝統あるオークションハウスで、長年実践で磨いた目による斬新な角度からのわかりやすい名画解説が特徴。現在、学習院さくらアカデミー、JR東日本大人の休日倶楽部など、多くの美術講座で講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ネジ
28
★★★★★ ギリシャ神話をテーマにした絵画の解説。人物の特徴(アトリビュート)を知っていると、絵画を見るのが何倍も楽しくなりそう。 ①クロノス(鎌と翼を持つ老人)は時を象徴する。 ②ゼウスが数多の女性と関係を持ったのは、征服した地の先住民の女神たちを同化する過程を示している。 ③西洋文明の根底を流れる女性蔑視思想はギリシャ神話に端を発する。2023/11/15
ふじこ
4
キューピッドはヴィーナスの息子なはずなのにヴィーナスより早く生まれていたりといったような、ありえない矛盾が当然のようにあるのが面白いですね。2020/07/17
aoto
4
小脇に挟まれる裏話が面白かった。実はまだ自分が知見してない説とか色々あるんだろうなと、調べてみたくなる。神話モチーフの絵画の多さにも驚き。2020/06/24
べあべあ
2
ギリシャ神話などのおさらいのつもりで読みましたが、まだまだ知らないことありますね。”バッカスがいないとヴィーナスは凍える”とか。神話モチーフの西欧絵画大好きですが、小物や人物のポーズなど、謎解き要素が多くて楽しい様な面倒な様な。。。2022/06/04
シ
2
美術館で見た絵画と神話の関係性を知るために読んだ。ギリシャ神話エピソードを広く浅く知った状態で読んだので面白かった。 ギリシャ神話の内容も絵画に関わるところを最低限、そこから読み解ける作者の意図や見せ方が解説されている。作者自身や、絵画の依頼主、当時の時勢の話もあるが、神話メインで読んだためこのあたりは軽く理解する程度に納めた。美術方面から読みたい人にもいいと思う。 知っている神話のどこを切り出されているか、一枚の絵でどう表現するのかを知れて大変良かった。あちこちに散りばめられてるんだなあ。2022/02/19
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