ちくま新書
そもそも株式会社とは

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063519
  • NDC分類 335.4
  • Cコード C0234

内容説明

相次ぐM&Aにより、「会社」をめぐる論議が高まっている。しかし、株式会社の本質からすると、それらの主張の中には感情が先走った誤解や論理的とはいえないものが少なくない。そもそも株式会社とは何か。本書は株主主権か従業員主権かの対立をめぐる問題点と日米の企業統治の差異を検証し、冷静に株式会社を考えるための土台を提供する。

目次

序章 会社はだれのものか
第1章 アメリカ型企業統治
第2章 日本企業の行動と日本型企業統治
第3章 日本型企業統治の評価
第4章 従業員主権論とその問題点
第5章 株主主権とは何か
第6章 株主主権型企業統治の問題点とその改革

著者等紹介

岩田規久男[イワタキクオ]
1942年生まれ。東京大学経済学部卒業、同大学院修了。学習院大学経済学部教授。深く確かな理論に裏づけられた、幅ひろく鋭い現状分析と政策提言はつねに各界の注目をあつめている。著書に『昭和恐慌の研究』(編著、東洋経済新報社、第47回日経・経済図書文化賞受賞)他多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

vinlandmbit

27
古本屋で購入。株式会社の事を全く分かっていなかった当時手に取り読了。結構、深い内容もありますので知りたいレベルに応じて読み込むレベルが変わるかと思います。

ともや

4
日本における株式会社の在り方について、会社が誰のものであるか(主権が誰にあるか)という事を軸に述べられた一冊。今まで「株の売り上げを資本にしているから株式会社」という程度の認識しかなかったが、株価はどのようにして決まるのか、代表取締役の会社における立ち位置などを明確に知ることが出来た。その他にも、会社特殊的な知識の存在や年功序列制の意義などの知識も得られるため、これから社会人になる人は一度目を通すことをお勧めする。2018/07/21

Taro

2
あながち感情論になりがちな、会社は誰のものか論をわかりやすく分類、批評を加えた本。日本社会に根強い、敵対的買収を否定する考えにも一石を投じているが、一応法学部を出た私の感想としては、もう少し法律の裏付けもしてもらいたかった。ただ、作者の切り口、考え方は面白いものと思いました。2012/01/29

Go Extreme

1
会社はだれのものか アメリカ型企業統治: 80年代の企業買収とその評価 日本企業の行動と日本型企業統治: 戦後日本の会社経営 日本型企業統治とは 日本型企業統治の評価: 日本型企業統治の肯定的・否定的評価 従業員主権論とその問題点: 従業員主権の根拠と企業統治の改革案 従業員主権論の問題点 株主主権とは何か: 株主主権の原則 株主主権に対する批判と疑問 株主主権型企業統治の問題点とその改革: 情報の非対称性問題 経営者を株主重視へ促す改革2022/06/30

bittersweet symphony

1
80年代まで日本で馴染みのなかった株主主権的発想についての解説本ですが、著者らしく株式会社のファンダメンタルな部分の説明から始め、従来の日本的経営者/従業員主権論と株主主権論双方のメリット・デメリットを比較しながら、経営・運営サイドの権利を維持しつつ株主主権の考えを制度的に整えていくべきという結論に導いています。経済の世界には良くあることですが、基本的な制度が出来上がるとそれが一人歩きし始め、細かい制度・理論補強をして行くうちに元の制度の思想的拠り所は失われてシステムだけが肥大していく流れが実感できます。2008/03/10

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