ちくま新書
金融vs.国家

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480064288
  • NDC分類 338
  • Cコード C0233

内容説明

国際金融はリアリズムの世界である。そこでは国家の思惑がぶつかりあい、さまざまな「力学」が交差する。大航海時代の15世紀も、ロスチャイルド家が活躍した18世紀も、人民元やオイルマネーが跋扈する21世紀も、その構図はさして変わらない。むしろ、サブプライム禍以後、市場では国家の役割がいっそう大きくなりつつある。もはや金融は、国家プロジェクトなのである―。国家はどのように金融に関わってきたのか。規制と自由はいかにバランスされてきたのか。歴史を振り返り、日本の金融のあるべき姿を考える。

目次

第1章 金融力の競争時代―金融と国家の位相(軍事力と金融力;金融は有益な機能なのか ほか)
第2章 国際金融の力学―どのように発展してきたか(国際金融はどのように始まったのか;資金はどのように資本化されたか ほか)
第3章 金融の現代史―国家は推進力になりうるか(国際金融危機はどう切り抜けられたか;米国による金融の制度設計 ほか)
第4章 金融力拡大戦略―各国は金融をどう捉えているのか(日本の失敗から学ぶ中国;スイスはなぜ金融立国となったのか ほか)
第5章 日本の金融力再考―金融戦略に無関心な日本(「金融鈍感力」の大きな弊害;制度設計力の重要性 ほか)

著者等紹介

倉都康行[クラツヤスユキ]
1955年生まれ。東京大学経済学部卒業後、東京銀行入行。東京、香港、ロンドンで国際資本市場業務に携わった後、97年よりチェースマンハッタンのマネージングディレクター。現在、RPテック代表取締役、産業ファンド投資法人執行役員、フィスコ非常勤取締役などを兼務。日本金融学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kohei Shirasu

1
・NY、ロンドンと並んで国際金融センター東京と評された1980年代も国際金融の歴史から見れば一瞬。 ・国際金融は大西洋を中心に発達し、環太平洋地域が並び立つのは難しく、また国家プロジェクトとして取り組む意気込みも足りない ・資金の資本化を起こす制度設計力、規制を変化させる環境適応力、金融産業の生産性からみる金融育成力の3点から国家の金融に対する認識を知れる ・リスク分散のための金融技術の発達により意外な場所にリスク集中がおきてしまった。それはリスクヘッジ手段が利益最大化手段として使われたから 2017/10/12

ちあき

1
類書をあわせ読まなくてはならない、悩ましき新書。タイトルで広げた大風呂敷をたためないまま終わるのはともかく、スワップやレバレッジや証券化についての簡単な解説さえ端折ってしまうのは新書としていかがなものか。高校レベルの世界史が頭に入っている人なら楽しめる話題は多いのに(メディチ家の金融と教皇庁の話など)、もったいない。2008/11/06

のほほんなかえるさん

0
やっと読み終わったー2010/12/15

わすけ

0
国家的な戦略のないどこぞの金融三流国が、歴史的な裏付け(?)もなく、経済力を振りかざしていきなり金融大国になろうとしても絶対に無理ということが理解できました。2009/01/21

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