出版社内容情報
怒り、悲しみ、屈辱感、後悔など、悪い感情に翻弄されないための最新研究。友情や公共心を育み、勉強や仕事の能率を上げる方法とは。
内容説明
白いキャンバスに、点一つでも黒いインクが落ちると台無しになってしまうように、悪い方向へ考えることが仕組まれているようです。もしそれが正しいエビデンスだとしたら、一体なぜなんでしょう。一方で、感情があるからこそ、喜びや幸せを感じることができ、生きている意味を探ることができます。わくわくチャージの知恵・スキル・支援。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
17
自分自身が喜怒哀楽全てにおいてかなり激しい人間だと自覚しているので、意識して常にフラットな状態で在るように注意している。感情の昂りを原動力としての行動や決断は大抵の場合失敗するし悲劇を生むと今までの人生で学ばされた。何かしらの出来事で自らの感情が揺れ動かされるときに、それを丸ごと客観的に眺める癖をつけることが大切なのかもしれない。感情という奔流に呑まれる自分の姿を俯瞰して見つめて、その流れが何処からくるのかを知る。発生する原因を理解しなければ何も始まらない。2022/12/14
チェリ
10
家族、職場、あるいは人生を通して何かしら不快であったり不満を感じた際に、その感情の機微をつぶさに観察することをせず、分析もそこそこに、その不快な環境への対処法や防衛法の確立に拘泥していたなと思い、その反省を踏まえて、感情自体の考察を深めようと思い取った本。マインドフルネスやレジリエンスなど良く聞くトピックの説明が並び、著者の独自性も薄いので今更身に着く内容は少ない。ただ思春期の子供が親と反発するメカニズムの解明の部分は興味深い。会話の具体例がある章はおしなべてまあまあ良かった。2022/09/25
乱読家 護る会支持!
10
「怖いから逃げる」でもあり「逃げるから怖い」でもある。「悲しいから泣く」でもあり「泣くから悲しい」でもある。 「感情の正体」というタイトルに惹かれたが、、、結局、被験者の主観レベルによる研究は過去から行われているものの、客観レベルでの研究、脳科学、生理学的な研究はほとんど進んでいないようだ。 感情に左右される我々の「意識」は、一体全体、何なのか?? ハラリの言うアルゴリズムのようなものなのか、はたまた魂や神につながる何かなのか、、、知りたいのう。2019/11/26
Z
7
ジャンルとしては、育児書に近い。感情に関して幅広いテーマが扱われているが、はじめの3章は有益だった。赤ちゃんから成長するにつれ、どのような感情を感じることができ、発達につれ発展、新たな感情を獲得するかを脳科学に即してまとめており、かなりすっきりした。後半は非行、ひきこもり、いじめなどの心理をとりあげるが、新書の一章にするには分量が少なく、独立して本にして欲しい。その後、感情との向き合い方のテーマを書くが、ここは子育てする人には有益と思う。2020/11/10
hiyu
6
感情に関する種々の紹介はそれなりに興味深かった。反面、深掘りがされているように感じきれない部分も否定できず、例えばいじめに関する話等、結果としてシンプルになりすぎているように思え、参考というか、視点の1つとしか考えきれなかった。2022/04/18