近代“日本意識”の成立―民俗学・民族学の貢献

近代“日本意識”の成立―民俗学・民族学の貢献

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  • サイズ A5判/ページ数 446p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784490207729
  • NDC分類 210.04
  • Cコード C3039

内容説明

「日本人」「日本民族」「日本文化」とは何かを探究した、近代の民俗学・民族学の果たした役割を探る。

目次

第1部 日本民族とは何か(日本の民俗学・民族学―昭和一〇年代から四〇年代までの展開;「日本」意識の多様性;日本の民俗学と民族;博物館とアイデンティティ)
第2部 植民地の多民族国家の民族学と民俗学(朝鮮文人社会の知的伝統と民俗学;日本の民族学者の植民地朝鮮認識;戒能通孝の「協同体」論―戦時の思索と学術論争;日本統治下の台湾における民族学と馬淵東一;台湾における民族考古学の系譜―鹿野忠雄と国分直一を中心に;京都大学ボナペ島調査と南洋群島;雑誌『民間伝承』の国際性;“モヤヒ”の風景―橋浦泰雄の組織論;柳宗悦の文化的連邦主義)
第3部 戦後のパラダイムと再編成(民主主義の土台としての封建制度―『菊と刀』;日本占領期の人類学史―GHQの応用人類学;昭和二〇年代から三〇年代にかけての日本での社会調査を振りって;石田英一郎による、東京大学での総合人類学教育の構想と実践;石田英一郎先生のこと―その日本文化研究;東大文化人類学研究室「日本文化の地域性研究」プロジェクト―昭和三五―四〇年;隠れた体験の投影―石田英一郎の視点;『民族学研究』におけるアイヌ研究―終戦から昭和四〇年代まで;日本の民族学・文化人類学における南西諸島研究の役割;サンゴ熊本における郷土史編纂活動―「熊本女子大学強度文化研究所」を中心に;土居健郎の日本文化論;『文明の生態史観』を通じてみた梅棹忠夫の業績評価)

著者等紹介

クライナー,ヨーゼフ[クライナー,ヨーゼフ][Kreiner,Josef]
1940年オーストリア・ウィーン市生まれ。現在、ドイツ・ボン大学名誉教授、法政大学特別教授。ウィーン大学・東京大学東洋文化研究所で民族学・先史学・日本学を専攻。ウィーン大学教授(1971~1977年)、ボン大学教授・日本文化研究所所長(1977~2008年)、ドイツ連邦政府ドイツ‐日本研究所初代所長(1988~1996年)などを経て現職。昭和37年以来、日本各地で民族学的フィールド・ワークに従事。最近はヨーロッパの博物館等で保管されている日本関係コレクションを研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。