内容説明
集落営農は今、単なる地域営農組織の段階から、(それを土台にしながら)地域住民の暮らしを支え地域を再生する「社会的協同経営体」へと進化しつつある。歴史、政策、地域ごとに特色ある多様な展開と農協の積極的な関わりまで、豊富な事例をもとに明らかにした。
目次
第1章 集落営農その大きな可能性と再定義―歴史・政策・多様な展開(多様なとらえかた;集落営農の諸定義と政策的位置づけ;集落営農を再定義する―「社会的協同経営体」;集落営農の経営上の優位性―最も効率的で持続性のある経営方式;農政史における集落営農―農業・農村の危機打開策の歴史)
第2章 いかに組織し、育て、経営管理していくか(集落営農をどう組織するか;集落営農の組織と運営;集落営農の資本と資金管理―持続可能な集落法人のマネジメント論)
第3章 進化する集落営農と農協の役割―事例にみる地域の再生・希望の拠りどころ(進化する集落営農の大きな可能性;「地域貢献型」集落営農の展開―評価される地域社会の維持活性化機能;集落法人のネットワークで地域を支える―広島県三次農協の実践に学ぶ;今こそ農協の出番だ!―集落営農というコミュニティビジネスに応援を)
著者等紹介
楠本雅弘[クスモトマサヒロ]
1941年愛媛県宇和島市生まれ。18歳まで郷里の農村・漁村で暮らす。一橋大学経済学部を卒業後22年間農林漁業金融公庫に勤務。仙台支店で出稼ぎ問題を調査し、新潟支店では農業経営者運動と交流。1987年に山形大学に移り教養部・農学部の教授。2007年定年退職を機に埼玉県熊谷市の旧居に戻り、農山村地域経済研究所を主宰。複式簿記と家族経営協定を活用した経営改善や負債整理について、『現代農業』『農業共済新聞』『佐賀の野菜』などに長期連載して農業経営者に助言し、各地の農業改良普及員と連携してワークショップ方式で指導(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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