初代「君が代」

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560096277
  • NDC分類 767.51
  • Cコード C0095

出版社内容情報

明治初期、来日した英国王子を前に演奏され、わずか数年で使命を終えた初の国歌。薩摩藩軍楽隊を中心に、その制定の経緯と謎に迫る。「国歌」誕生の謎
 今の「君が代」の前に、もうひとつの「君が代」があった。そしてその初代「君が代」は、イギリス人フェントンが作曲した、今とはまったく異なるメロディーのものだった。
 明治2年7月22日。エジンバラ公アルフレッドが横浜港に到着し、新政府にとって初となる、国王接遇に準ずる「外国賓客の儀」の幕が切って落とされた。一行が宿舎となる浜御殿に到着すると、横浜に駐屯するイギリス陸軍第10連隊第1大隊軍楽隊によってイギリス国歌が、終わると続けて別の短い曲が演奏された。国歌として「君が代」が演奏された最初の出来事である。
 翌明治3年9月8日、薩摩藩軍楽伝習生30余名は、豪雨のなか、越中島の調練場にいた。そしてこの日は、薩摩、長州、土佐3藩の兵に対する天覧調練、いわゆる「観兵式」が行われ、そこで明治天皇の御前で、この「君が代」が演奏された。
 この曲は、どういういきさつで作られたものだったのか。そもそも「国歌」という概念すらなかった時代、新政府は誰に命じ、誰が形を整えていったのか。
 横浜、鹿児島、函館、上越……薩摩藩軍楽隊や通史から国歌誕生の謎を探る、力作歴史秘話。この初代「君が代」、現在は東京・京橋の警察博物館で聞くことができる。

小田 豊二[オダ トヨジ]
著・文・その他

内容説明

今の「君が代」の前に、もうひとつの「君が代」があった!明治初期、わずか数年で使命を終えた、国歌誕生の謎に迫る。

目次

第1章 「君が代」の寺
第2章 アニーの墓
第3章 薩摩藩の指令
第4章 薩摩琵琶「蓬莱山」
第5章 サツマバンド結成
第6章 バス停「日ノ丸」
第7章 「君が代」の依頼人

著者等紹介

小田豊二[オダトヨジ]
昭和20年、旧満洲ハルビン市生まれ。早稲田大学第一政経学部卒業。出版社、デザイン会社勤務を経て、故井上ひさし率いる劇団「こまつ座」創立に参加。機関誌「the座」元編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fwhd8325

37
当然のことながら、私が生まれる前から国歌は「君が代」だったわけで、入学式などの行事であれば、国歌を斉唱することは当たり前のことでした。その誕生を想像することもありませんでした。堅苦しい内容なのかなと覚悟していましたが、そんなことなくすらすら読めました。私は国粋主義ではありませんが、オリンピックなどの国際大会で、国歌が斉唱されるとやはり気が引き締まるように思います。この著書には国旗「日の丸」についても触れています。もっと自分の国のことを知らなければと思います。2018/11/04

KTakahashi

4
途中まで読んで,youtubeで初代君が代を検索して聴きました。妙香寺で演奏されたものがアップされていました。今のものとは全く違う君が代でした。歌詞は今と同じ。しかし,曲が違いました。薩摩琵琶による蓬莱山もyoutubeで聞くことができます。2018/06/11

トト

4
国家「君が代」の成り立ちを研究した小説。研究書ではなく、旅物語、見聞録としているように、作者自身が「君が代」の歴史を旅をしながら調査をして書きまとめています。時々タイムトリップするように時代を飛びますが、当時のリアルな空気を感じさせます。楽奏の擬音がちょっと面白い。ちゃんとした音を聞いてみたくなりました。2018/05/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12670784
  • ご注意事項