出版社内容情報
戦略幕僚として防衛戦略を起案してきた著者が、半ば回顧録として世に問う日本の防衛戦略の本質。安全保障論議に一石を投じる。
【著者紹介】
防衛大学校教授(2012年3月退官)
内容説明
一九八〇年代に日本の自衛隊が策定した「北方重視・前方対処」戦略は、米ソ冷戦を終結させるうえで絶大な効果を発揮した。軍事史に残るこの“金字塔”を構想・実現した人物こそ、当時陸上幕僚監部1等陸佐だった著者・西村繁樹その人である。本書は、留学先の米国で圧倒的な研究水準の差に悶々とした日々に始まって、「ノルディック・アナロジー」を発案して一躍注目を浴び、帰国して防衛庁内部のさまざまな障害を乗り越えて防衛力整備計画に結実させ、世界から高い評価を得るまでの回顧録。
目次
第1章 ストラテジスト(戦略家)の条件
第2章 ソ連―脅威の実体
第3章 日本の防衛戦略
第4章 戦略幕僚の職
第5章 大綱擁護の高坂理論
第6章 誤解されていた久保理論
第7章 高坂氏を見捨てて米国に乗り換えた行政当局
第8章 砲火を交えない戦争
第9章 冷戦の戦略的教訓
終章 日米防衛摩擦―便宜主義的政策のつけ
著者等紹介
西村繁樹[ニシムラシゲキ]
昭和22年(1947)大阪府生まれ。防衛大学校本科第13期(電気工学専攻)卒業後、陸上自衛隊入隊。職種は野戦特科。特科連隊、陸上自衛隊調査学校、防衛庁内局、ランド研究所客員研究員、ハーバード大学客員研究員、防衛大学校陸上防衛学教室助教授、陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班、世界平和研究所研究員、陸上自衛隊幹部学校戦略教官室教官、ランド研究所客員主任研究員、陸自幹部学校戦略教官室副室長を務めて、平成13年(2001)自衛官(1等陸佐)から文官教官に転官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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