内容説明
中国古典神怪小説の集大成。紂王が女神・女〓(か)を畏れぬ所行で怒らせ、女〓(か)に遣わされた千年狐狸精は妲己を殺し憑依する。ここから殷(商)の破滅物語がはじまった―全訳第1巻!
著者等紹介
二階堂善弘[ニカイドウヨシヒロ]
1962年生まれ。中国文学研究者。アジア民間信仰研究。1985年東洋大学文学部中国哲学文学科卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。2009年より関西大学文学部教授
山下一夫[ヤマシタカズオ]
1971年生まれ。中国文学研究者。1994年慶應義塾大学文学部文学科中国文学専攻卒業。同大学大学院文学研究科単位取得退学。2011年より慶應義塾大学理工学部准教授
中塚亮[ナカツカリョウ]
1977年生まれ。中国文学研究者。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学、博士(文学)。愛知淑徳大学・金城学院大学等非常勤講師
二ノ宮聡[ニノミヤサトシ]
1982年生まれ。中国文学研究者。中国の民間信仰研究。関西大学大学院文学研究科中国文学専修博士課程後期課程修了。博士(文学)。関西大学等非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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CCC
6
解説動画見て読みたくなった。偕成社版は読んだが中学以来。十年単位のブランク。ただ何周も読んだからか記憶には残っていた(自分の感覚を信じるなら)。今のところだが、話の進みがゆっくりなのと詩がやたらと多かったのが大きな違いに感じた。2020/04/27
さとうしん
6
巻末のコラムで「小説として完成度が低い」とし、安能務が原作を改めたのも「要するに原作がイマイチなので、改変せざるを得なかったのであろう」としなかがらも、それなりにスラスラと読み進められるようになっているのは、翻訳者の力によるものだろうか。カットせざるを得なかったという注釈類も、続巻のコラムなどの形で公開を望みたい。2017/10/18
sonata
4
新訳と聞いて。昔、いわゆる安能版に挑戦して挫折してしまっているのだが、こちらはとても読みやすい。あとがきからも訳者の苦労がしのばれる。封神演義ってこういう話だったんだなぁ。姜子牙が思いのほかご高齢でびっくりした。若いもんだと思っていたけれど…これは漫画のイメージが強いからかな。2022/06/07
だまし売りNo
3
『封神演義』は中国古代の殷周革命を描いた中国古典文学である。超自然的な力を持った仙人や道士が活躍する。儒教は「鬼神を語らず」とするが、『封神演義』には儒教以前の中国文化がある。 2018/03/19
さなこ
1
封神演義といえば安能版だと思っていたのですが、原作訳が新たに出ていたと知り、読んでみました。解説に、原作がいまいちなので安能務は改変せざるを得なかったのだろうとありましたが、確かに違いがいろいろと。原作のほうがストーリー的にあれ?って思うところはがあるけど、注釈もあり思ったより読みやすかったです。2021/10/01