内容説明
修道院における「キリストの戦士」とは何か。古代から中世盛期まで、広範な文献における言葉と表現の変遷をあとづけ、「祈る人と戦う人」という二項対立的発想の問題性を指摘し、現代にまで続く両者の関係に新たな視点を提示する。
目次
第1章 聖書と典礼文に見る戦争との遭遇
第2章 修道士と戦士―その境界をめぐって
第3章 精神的な戦争―一二〇〇年頃までのあるコンセプトの歴史
第4章 修道院のテキストに見る軍事的イメージ
第5章 精神的模範としての戦士
結論
付録 鎧を着た人―一〇五〇~一二五〇年頃
著者等紹介
スミス,キャサリン・アレン[スミス,キャサリンアレン] [Smith,Katherine Allen]
1977年に生まれる。ニューヨーク大学でヨーロッパ中世史を学んだ。現在、ピュージェット・サウンド大学(アメリカ、ワシントン州)史学科准教授である。中世および近代初期の、特に宗教、教会、修道院、女性とジェンダー、十字軍に関連する研究・著作活動を活発に行い、中世史・教会史で著名なSpeculum、Church History、The Journal of Historyなどに寄稿している。最近のテーマは中世盛期の十字軍運動における修道院の内と外の聖職者の関係、修道院での様々な様式が後世に残した死の観念、埋葬方法などである(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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