内容説明
「グローカル化(グローカリゼーション)」という用語は「グローバル化」と「ローカル化」の合成語であり、和製英語である。本書では、グローカル化を「グローバル(地球規模)化とローカル(局地・現地)化が同時並行的に進行する状況」ととらえ、グローカル化が進展する中での経済構造の変化と政策課題、企業社会・地域社会への影響とそれへの対応など、諸課題を考察する。
目次
「グローカル化」とは何か
1 グローカル化と経済政策(「東アジア共同体」構想と進行する地域統合;経済のグローバル化と国際課税システム;地方財政の数量分析―大分県の行財政システムを事例に;経済規模拡大と雇用・企業数―IS・LM分析で見る財政・金融政策の効果)
2 グローカル化と企業経営(地域密着型経営を志向する地方銀行のマーケティング―利用者満足度分析を中心として;地域と企業の継続―全国老舗企業へのアンケート調査から;海運産業優遇施策の動向とその根拠―トン数標準税制を中心に)
3 グローカル化と地域社会(スポーツ・ツーリズム政策による観光振興―観光情報の発信状況調査から;グローカル化のなかの都市内部構造再編―福岡市における外国人居住地空間パターンの動態;グローカル化のなかの社会政策―香港の公的扶助制度の改革と動向)