内容説明
はたして戦前の人びとは、昔ながらの「家族制度」に埋もれ、軍国主義の泥沼に浸かっていたのだろうか。本書は、平凡な人や日常の暮らしに焦点をおき、埋もれゆく資料から率直に語られた人びとの言葉を掘り起こしながら、病・貧困・戦争に揉まれつつもたくましく生きていた昭和元~二〇年の一九年間の家族像を描く。好評を博した『大正期の家族問題』の待望の続編。
目次
加速する時代変化と収入格差
第1部 昭和初期の暮らしと家庭の悩み―一九二六~三六年(結婚と夫婦の実像;大都市の中流家庭の生活;低所得家族の暮らし;死に至る病と思想の迫害)
第2部 非常時の暮らしと家族の絆―一九三七~四五年(非常時のはじまり;家族のトラブル;戦争の悪化と家族の絆)
著者等紹介
湯沢雍彦[ユザワヤスヒコ]
1930年東京都生まれ。東京都立大学人文学部社会学専攻・同法学専攻卒業。東京家庭裁判所調査官、お茶の水女子大学教授、郡山女子大学教授、東洋英和女学院大学教授を経て、お茶の水女子大学名誉教授、養子と里親を考える会理事、地域社会研究所理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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