内容説明
民主主義体制が世界的に普及しつつある今日、現在の政治体制は期待された機能を果たしているのか。民主主義の「質」を分けるものは何か。この問題に本書は多様なアプローチで挑戦する。
目次
はじめに 改めて問われる民主主義の「質」
1 アフリカにおける「民主化」経験と政治体制評価の新課題
2 ポスト社会主義圏における民主主義の質―体制転換後の分岐の規定要因に関する計量分析
3 官僚制と民主制―数理モデルと計量分析による多数国比較を通じて
4 台湾における政権交代と検察制度の独立性
5 「優位政党」の盛衰と公的資源配分―多国間比較分析からみた集票効果の規定要因
6 代議制民主主義の機能に関する計量分析―日本を事例として
7 民主主義の質と国際的関与の関係
8 国民主権主義と自由主義―マレーシアにおける競争的権威主義体制の成立と持続
9 弱者と民主主義―インド民主主義60年の実践