内容説明
産業革命期前のイギリスは毛織物業の国であった。にもかかわらず、なぜ産業革命では綿業が主役に躍り出たのだろうか。本書は、アイランド・リネン業をはじめとするさまざまな地域の織物業の盛衰の過程のなかにイギリス綿業を位置づけ、産業革命へといたるその形成の歴史を解き明かす。
目次
イギリス綿業形成史研究の分析視角―問題の所在
第1部 ランカシャー・リネン業の発展とアイルランド・リネン業―イギリス綿業史研究の論点(イギリス綿業の形成過程―大西洋貿易とアイルランド・リネン業;イギリス重商主義とアイルランド・リネン業―アイルランド・リネン業の自己認識過程と利害分裂)
第2部 アイルランド・リネン業の発展の模索―18世紀アイルランド・リネン業像の再考(アイルランドにおけるドイツ製リネンの模倣の事例―18世紀中葉のドロヘダ;アイルランド製粗質リネンの輸出と粗製濫造問題―商人の役割に注目して;18世紀アイルランドにおける麻糸生産―紡織のアンバランスに注目して)
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著者等紹介
竹田泉[タケダイズミ]
1971年愛媛県生まれ。2010年東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、和光大学経済経営学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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