出版社内容情報
ギリシア哲学を西洋哲学の流れのなかだけで捉えるのではなく、東洋思想との比較からその特質を明らかにする古代ギリシア哲学では何が議論されていたのか。本書では、ギリシア哲学を単に西洋哲学の流れのなかで捉えるのではなく、同時に東洋思想との比較においてその特質を明らかにする。いわば東洋という鏡に映ったギリシア哲学の形象を描くことが主要なモチーフとなっており、またそうした観点からプラトンのイデア論、アリストテレスの質料・形相論、プロティノスの流出説を脱構築するユニークな試みである。
はしがき
第1章 ソクラテス以前の哲学――タレスからデモクリトスまで
1 ミレトス学派
2 ピュタゴラス学派
3 エレア学派――万物の根源は有である
4 ヘラクレイトス
5 多元論者
第2章 プラトンのイデア論
1 イデア論の梗概
2 『パイドン』におけるイデア論
3 『国家』におけるイデア論
4 『パルメニデス』におけるイデア論
5 『ティマイオス』におけるイデア論
第3章 プラトンの宇宙論と霊魂論
1 『ティマイオス』における宇宙創造説の第一段階
2 宇宙創造説の第二段階
3 プラトンの霊魂論
4 プラトンの徳論
5 霊魂の不死説
第4章 アリストテレスの形而上学
1 アリストテレスの形而上学の梗概
2 アリストテレスのプラトン批判
3 四原因説
4 質料と形相
第5章 アリストテレスの自然観と霊魂論
1 自然とは何か
2 目的論と必然論
3 運動(キネーシス)
4 無限(アペイロン)
5 場所(トポス)
6 空虚(ケノン)
7 時間(クロノス)
8 霊魂(プシュケー)
第6章 ストア学派の自然観と道徳観
1 ストア哲学の梗概
2 ストア学派の自然学
3 倫理学
4 感情論
第7章 エピクロスの実在観と倫理観
1 エピクロス哲学の梗概
2 実在観
3 霊魂と肉体の関係
4 神の存在と死の問題
5 倫理学
第8章 プロティノスの流出説における三つの原理
1 流出説の梗概
2 一者とは何か
3 理性(ヌース)
4 霊魂(プシュケー)
第9章 プロティノスの哲学における「観照」
1 自然の観照
2 霊魂の観照
3 ヌースの観照
4 一者と観照
第10章 ギリシア人の実在観
1 ソクラテス以前の哲学者たちの実在観
2 プラトンのイデア論
3 アリストテレスの形而上学
4 ストア学派とエピクロスの実在観
5 プロティノスの流出説
6 絶対有と絶対無
あとがき
事項索引
人名索引
小坂 国継[コサカ クニツグ]
著・文・その他
内容説明
古代ギリシア哲学では何が議論されていたのか。本書では、ギリシア哲学を単に西洋哲学の流れのなかで捉えるのではなく、同時に東洋思想との比較においてその特質を明らかにする。いわば東洋という鏡に映ったギリシア哲学の形象を描くことが主要なモチーフとなっており、またそうした観点からプラトンのイデア論、アリストテレスの質料・形相論、プロティノスの流出説を脱構築するユニークな試みである。
目次
第1章 ソクラテス以前の哲学―タレスからデモクリトスまで
第2章 プラトンのイデア論
第3章 プラトンの宇宙論と霊魂論
第4章 アリストテレスの形而上学
第5章 アリストテレスの自然観と霊魂論
第6章 ストア学派の自然観と道徳観
第7章 エピクロスの実在観と倫理観
第8章 プロティノスの流出説における三つの原理
第9章 プロティノスの哲学における「観照」
第10章 ギリシア人の実在観
著者等紹介
小坂国継[コサカクニツグ]
1943年生まれ。1966年早稲田大学第一文学部哲学科卒業。1971年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。日本大学経済学部教授、日本大学大学院総合社会情報研究科教授などを経て、日本大学名誉教授。文学博士(早稲田大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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