出版社内容情報
マイノリティの同化による国民化と,錯綜する多様なエスニシティ。ドイツ・オーストリア・チェコ・スペイン・フランス・アメリカ・ロシア・ブラジルなどの事例から、グローバリゼーションの時代にもトランスナショナルへと昇華しえない国民国家の課題に迫る。
内容説明
マイノリティの同化とエスニシティの多様化。グローバリゼーションの時代にもトランスナショナルへと昇華しえない国民国家の課題に迫る。
目次
第1部 国民国家形成と市民(神聖なる祖国愛は魂を奮い立たせる―ポスト啓蒙期における中世史研究とC.F.アイヒホルン;カディス憲法とスペイン王国―国民/市民の規定をめぐって;セルフメイドの国民性と市民―アメリカにおける臣民・市民・国民;脱走兵とジェンダー―南北戦争期ノースカロライナ州の事例から;市民社会と「暴力的」農民―十九世紀フランスにおける「農民市民」の誕生;「オスマン市民」の自由と平等―ミドハト憲法から一九二四年憲法へ)
第2部 国民国家の展開と市民(シティズンシップとマイノリティ―戦間期ドイツ・中欧問題の枠組み;「寛容と排除」の自然保護活動―二十世紀初頭オーストリア社会民主党「自然の友」協会の活動から;歴史と市民社会―チェコ異端派の歴史論;現代ロシアの社会意識と市民社会―ペレストロイカ期の民主化論再考;多人種・多文化社会における市民権―ブラジルの黒人運動とアファーマティヴ・アクションをめぐって)
著者等紹介
立石博高[タテイシヒロタカ]
1951年生まれ。東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授
篠原琢[シノハラタク]
1964年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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