内容説明
平安中期の名筆。小野妹子らを輩出した中国通の名族に生まれ、若くして能書の誉れ高く、醍醐・村上天皇の側近として活躍した。唐の書風から苦心して和様書法を創造し、三跡の代表として名高い。断片的にしか知り得ない経歴を政治・文化などの時代背景から探り、真筆とされる書法の特徴を明らかにして、文化史上に多大な影響を及ぼした生涯に迫る。
目次
第1 小野氏のはじまり
第2 小野氏の家系
第3 小野道風の一族
第4 道風の誕生
第5 道風が生まれた時代はどんな時代だったか
第6 道風の官歴
第7 能書としての道風
むすび―道風から佐理・行成へ
著者等紹介
山本信吉[ヤマモトノブヨシ]
1932年生まれ。1961年国学院大学大学院日本史学専攻博士課程単位修了。文化庁文化財保護部美術工芸課長、文化財鑑査官、奈良国立博物館長等を歴任。現在、国学院大学客員教授、春日井市道風記念館顧問、博士(文学・東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。