内容説明
飛鳥に都がおかれた六、七世紀の日本はいかなる時代だったのか。継体・欽明朝から蘇我氏の台頭、乙巳の変、壬申の乱をへて藤原京の時代まで、激動する東アジア情勢の中で古代国家と飛鳥・白鳳文化が形成された実像に迫る。
目次
六・七世紀という時代―プロローグ
1 継体・欽明朝と東アジア
2 六世紀の王権と蘇我氏の台頭
3 推古朝と飛鳥文化
4 「大化改新」とその前後
5 白村江の戦いと近江朝廷
6 壬申の乱と天武朝
7 藤原京の時代と白鳳文化
古代国家の形成―エピローグ
著者等紹介
篠川賢[シノカワケン]
1950年神奈川県に生まれる。1981年北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、成城大学文芸学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
11
学生の頃に学んだ聖徳太子や大化の改新に関する知識と説明が微妙に異なっていた。 歴史というのは日々研究され新しい事実が判明するのだと実感した。2024/02/11
はちめ
8
継体天皇から天武天皇、持統天皇あたりまでが対象。特に乙巳の変から壬申の乱頃は、古代日本の国家体制が形造られた激動の時代と言える。文字資料が少ない時代であり、想像力を使わないと歴史の再現は難しい。また、単に天皇という大権の確立の時代であるとともに、行政組織、戸籍、税制なども確立し、思想的背景として仏教や道教なども浸透した時代でもある。本書は一般向けの概説書としてバランス良く整理されていると思う。さらなる肉付けにはフィクションの力が必要だろう。☆☆☆☆★2020/05/31
Takashi
3
王権の記述を軸に、制度史や外交史も目配りしながら、古代国家の成立過程を解説。前半(6世紀代)は、筆者の見解も数多く盛り込まれ、興味深い指摘も多く、面白い。しかし、後半になると、史書をなぞって少し私見を述べることを繰り返す単調さが目につく。古代国家を書名に冠しているのだから、古代国家としての体裁を整えていく7世紀後半の記述にもう少し頁を割いてほしかったというのが正直な感想。2013/09/01
takao
1
ふむ2020/09/06
たぬき
1
螺旋しつつ 古代研究は進むということかなぁ2013/10/07