内容説明
古代国家がその首都として造り上げた平城京。遷都にあたっては、どのような都市計画が行われたのか。発掘成果を元に、河川の制御と水運という視点から地形にかなった排水経路と基幹水路網を復元。小字「衛門殿」をはじめ平城京の宅地班給を分析して、その居住者を比定する。また、藤原宮の造瓦組織と瓦工を論じ、瓦の技法研究の今後の道筋を示す。
目次
第1章 平城京の都市計画と基幹水路(基幹水路の抽出とその具体例;平城京の地形と河川・基幹水路 ほか)
第2章 平城京左京三条三坊 小字「衛門殿」の居住者(「衛門殿」周辺における調査の概要;遺構の状況 ほか)
第3章 平城京の宅地班給と居住者(「衛門殿」=舎人親王邸説について;平城京の宅地班給と土地利用の復元 ほか)
附章1 藤原宮の造瓦(藤原宮所用瓦の生産地とその推移;宮の造営と各瓦窯の推移 ほか)
附章2 軒丸瓦製作技法における丸瓦先端加工法に関する若干の検討―飛鳥地域における七世紀代の資料を中心として(軒丸瓦の製作技法の問題;工人差か、時期差か ほか)
著者等紹介
近江俊秀[オウミトシヒデ]
1966年宮城県に生まれる。1988年奈良大学文学部文化財学科卒業。奈良県立橿原考古学研究所主任研究員を経て現在、文化庁文化財部記念物課に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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