内容説明
近代ヨーロッパを代表する詩人たちの名詩篇を西脇訳で読む。
目次
ヂォイス(ヂオイス詩集)
エリオット(荒地;四つの四重奏曲)
マラルメ(詩集)
著者等紹介
新倉俊一[ニイクラトシカズ]
1930年生まれ。慶應義塾大学卒。フルブライト留学生としてミネソタ大学大学院に留学。明治学院大学名誉教授。西脇順三郎の全集や定本全詩集のテキストの校訂をはじめ、英詩集の翻訳に携わる。著書に『詩人たちの世紀―西脇順三郎とエズラ・パウンド』(みすず書房、ロゲンドルフ賞)、『評伝西脇順三郎』(慶應義塾大学出版会、和辻哲郎文化賞、山本健吉文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かふ
16
このへんのモダニズムの詩は難解で、ジョイス、エリオット、マラルメときたもんだ。西脇順三郎は難解な象徴詩を書く人でこのへんの文学の学びだったのかと思った。大江健三郎「晩年の仕事」からエリオットの詩「四つの四重奏曲」に興味引かれたのだが、エリオット「荒地」もあった。このへんの影響を戦後詩人たちは焦燥化した日本(それはアイルランドの土地であった)とフランス革命の影響を与えた象徴派詩人としてマラルメがキリスト教文化と辺境の文化(ギリシアとか、ディオニソスの詩)の象徴性という詩を確立していくのだ。つまみ読み。2023/08/19