内容説明
2011年3月11日、東日本大震災により発生した原発事故。東電、政府、関係機関、専門家の過去・現在の発言から事故の責任を問う。
著者等紹介
川村湊[カワムラミナト]
1951年2月、北海道生まれ。文芸評論家。法政大学法学部政治学科卒。法政大学国際文化学部教授。主な著書、『補陀落』(作品社・伊藤整文学賞)、『牛頭天王と蘇民将来伝説』(作品社・読売文学賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きみたけ
54
著者は法政大学国際文化学部教授で文芸評論家の川村湊氏。自身も千葉で地震の被害に会い、福島原発事故による放射能の危機にさらされた著者が、当時ネットと新聞2紙で得られる限られた情報で「原発」「原子力」関連の情報を短期間でまとめた一冊。あえてネット上にある原発推進派のものを記載し、批判・批評・感想を綴っています。当時の報道と著者の思いと共に、当時のわたし自身の記憶もよみがえってきました。原発推進派の無責任な言動が赤裸々に語られていて、あらためてこの事故が「人災」であったことが分かります。2022/04/08
更紗蝦
6
日本原子力研究開発機構理事長・鈴木篤之氏をコテンパンに批判している本です。私は以前から鈴木篤之氏を批判する声の少なさに疑問を持っていたので、この本は「我が意を得たり」といった感じです。2011/09/14
Akio Kudo
3
★★★ エッセイとして読むなら、悪くない。原発にこれだけの企業や有名人が絡むことに驚く。2018/01/26
めしいらず
3
ネット上や本の情報を拾い集め著者の考えを添えた本。やや一方通行な気はしますが、著者の思いには共鳴します。2012/01/18
冬薔薇
3
その時はまずは家族の安全確認、原発から何キロか地図を見たのは私だけではなかった。翌日はスーパーに買い出し、入場制限と長い行列。異常事態を冷静に見ている自分もいる。テレビは消せなかった。被害はなかったが平常心ではいられなかった。あんな長い地震は初めて。当時の怖さをまざまざと思い出した。怒りの名指し批判はこの時でなければ書けなかっただろう。2011/11/05