内容説明
100周年を目前に控え、親子3代のファンをもつ宝塚歌劇団。ファンは劇場前で入り待ち・出待ちをして、ひいきのスター・生徒を見に同じ公演に何度も通い、お茶会にも参加する。ファンクラブの組織形態、チケットの確保と配布、統制がとれた拍手、ガードの実際、会服とグッズなどのファンクラブの実情をわかりやすく解説し、ファンの側がファンクラブの活動をどう捉えているかも丁寧に紹介する。いい席をめぐるファン同士の駆け引きやスター・生徒へのさまざまな距離感も描きながら、非合理に見えるファンの行動がきわめて合理的に成り立っていてある「秩序」を形成していることを明らかにする。ファンがスターを作る過程に迫るファン文化論。
目次
序章 宝塚歌劇団の転換―一九九〇年代から二〇〇〇年代へ
第1章 宝塚スターシステムとファンクラブ
第2章 ファンクラブの活動内容―ファンクラブ側から見て
第3章 ファンクラブ会員の役割―ファン側の視点
第4章 舞台と客席をつなぐファンクラブ
第5章 ファンクラブの意味
著者等紹介
宮本直美[ミヤモトナオミ]
1969年生まれ。博士(社会学)。東京大学文学部社会学研究室助手を経て、立命館大学文学部准教授。専攻は文化社会学・音楽社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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