内容説明
脳の働きの秘密からオーラの正体まで、共感覚の世界を最新の研究成果をもとにわかりやすく紹介。
目次
第1章 多芸多「彩」なアルビノ(家族の中の異星人;共感覚の興亡 ほか)
第2章 諸感覚の力(赤ちゃんの騒がしい世界;音と映像が衝突する場所 ほか)
第3章 もう一つの現実(ルビコン河を渡る―多感覚知覚から共感覚へ;「O」はなぜ白く、ショパンはなぜ黄色なのか? ほか)
第4章 額の中のスクリーン(幻の触覚;多種多様な空間 ほか)
第5章 諸感覚の彼方へ(視触覚;共感覚はなぜ存在するのか? ほか)
著者等紹介
ウォード,ジェイミー[ウォード,ジェイミー][Ward,Jamie]
英サセックス大学上級講師。共感覚の世界的研究者の一人。多くの専門誌で研究発表する傍ら、TV、新聞、ラジオなどメディアでも活躍する
長尾力[ナガオツトム]
翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふみ
24
黄色い声と最初に言った人に共感覚はあったのか否か?気になって仕方がない。2016/05/15
書斎六尺
16
共感覚とは、1つの感覚の刺激により、別の知覚が無意識に引き起こされる知覚現象のことだ。音や文字或いは言葉に色を感じる人。数列、または月や年と云った時間単位を考えると目の前にその数列の帯を見る人。また言葉に味や匂いを感ずる共感覚者もいる。しかし共感覚者が実際どのように感じるのか、私にはその力が無く全く分からず羨ましいと思う。私の好きな作曲家メシアンも音に色を感じたと云われているが、愛の曲「トゥランガリーラ交響曲」は以前から確かに官能的で色調豊かな曲だと思っていた。それは彼が共感覚者だったからかも知れない。2012/07/30
ゆき
7
共感覚は遺伝子のせい。2014/11/06
れい
5
【中央図書館】少なくとも、自閉症の人から共感覚が生じるのではないし、感覚の未分化により生じている状態とも言い切れないようだが、味覚と視覚が結び付く場合は幼少期の味の体験が大元となっているようだ。芸術やそういった方面への創造性に相関性が高いが、人類の中でそういった遺伝子プールが優位性を保つ理由はまだ分からない。感覚は最大分類では33にも分けられるらしく、視覚と共感覚が結び付いてない場合の事例は発見されにくい。まだまだ研究の余地のある領域のようだ。2021/01/18
メリクル
5
共感覚に興味を持ったので手に取ってみました。タイトルからかなり簡単に書いた本かと思ったら、想像以上に専門的な内容でしたが不思議な世界でとても面白いです。2017/01/04