出版社内容情報
ジグムント・バウマン[ジグムントバウマン]
伊藤茂[イトウシゲル]
内容説明
イギリスのEU離脱から、ISによるテロ、そしてトランプというアメリカの選択…すべてが、移民や難民に代表される民族や文化や宗教の異なる人びとを排除する世界の風潮のなかで起こっている。これまでの社会や常識が壊れ、大きく変化しつつある世界をどう考えるか。分断に対抗するために。社会学の巨人が、私たちに遺した展望。
目次
第1章 移民パニックとその利用(悪用)
第2章 避難所を求めて浮遊する難民たち
第3章 強い男(女)が指し示す道について
第4章 過密状態をともに生きるための方策
第5章 面倒で、イライラさせて、不必要な、入場資格を持たない人々
第6章 憎悪の人類学的ルーツvs時間拘束的ルーツ
著者等紹介
バウマン,ジグムント[バウマン,ジグムント] [Bauman,Zygmunt]
1925‐2017。ポーランド生まれ。イギリスのリーズ大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
41
欧州を揺るがす移民問題の分析本。難民の到来が国内の不遇な人にとっては「下には下がいる」と不満の解消や自尊心の回復につながっている皮肉。それを悪用する政治家たち。テロリストが混在していると言い、安全保障の問題へすり替える。社会に見放されて孤立した個人が不安から逃れるため強い政治家を求めて、期待する。まるでアンナハーレントのナチ分析が現代に蘇ったかのようです。いまは当時と違い、オンラインの世界が生まれて嘘が拡散する危険性が高まっている分、問題はより深刻な気がします。2017/10/03
kaizen@名古屋de朝活読書会
40
#感想歌 アメリカは移民の国ではなかったか欧州世界を支配したつけ 日本だけ傍観できない世界での市場形成産業展開 産業と政治と宗教、文化ごと議論してみて展望掴も2017/04/26
とよぽん
27
予想していた内容をはるかに超える良書だった。中盤以降、とても示唆に富んだ章に惹きつけられた。「私たちに欠けているものは、コスモポリタンな状況に即した『コスモポリタンな認識』である。」「人類の共生のあり方には重大な変化が起こっている。」「この地球上における人類の居住密度が着実に増大していることである。」そして、問題の解決には何よりも「会話」が必要だと言い切っている。国境を超えた会話。日本は島国だから、コスモポリタンな認識に至るには相当の意識変革を迫られる「きっかけ」がなければ・・・。2018/06/22
サトシ@朝練ファイト
25
暗に日本を示唆する一文もあり2018/05/07
魚京童!
19
せっかく書いた感想がどっか行っちゃった…。2018/10/28