景気変動論

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景気変動論

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  • サイズ A5判/ページ数 221p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784794810489
  • NDC分類 337.9
  • Cコード C0033

出版社内容情報

「景気」という用語の語源は中世ヨーロッパに遡るという。すでにそのころから商業・事業の盛衰を表わす語として用いられていた。なるほど、それで景気変動とか景気循環を、英語ではbusiness cycle(事業の周期)というわけだ。景気という語はかなり人口に膾炙しており、自分はその意味を正しく理解していると考えている人も多いかもしれない。しかし実は、専門家とされる人たちも含め、「景気」が経済全体の活動水準を意味すると誤解していることが珍しくない。これには恐らく、ケインズ以降のマクロ経済学の影響もあるのだろう。
 この本はまず、景気という語の意味するところを正確に知ることを目的としている。これがすべての出発点となる。次に重要なメッセージは、標題が端的に示すように、景気というものが良くなったり悪くなったりしながら常に動いているということである。これには多くの人が意外感を抱くらしい。なかにはがっかりした顔をする人もいる。いまは良くても、後で必ず悪くなるという運命論的なニュアンスが嫌われるようだ。
 ところで景気変動論は、正統派経済学、つまりミクロ経済学とかマクロ経済学といった通常の経済学とは仲が良くない。正統派経済学は均衡を重んずる学問であり、その条件を研究するのが仕事ともいえる。一方景気変動論は、上下への変動が続いていくだけで、均衡に向かうとは考えない。
 しかし、もちろん共通点は存在する。それは市場機能の重視だ。資本主義経済とは、市場競争を核としたシステムであって、その基盤は個人や企業の自由な意思決定とされている。自由意思で市場に参加した者は誰しも、経済の良好なパフォーマンスを望むが、現実は厳しい。ほぼ必ず予測と実績の乖離が生じる。そこに景気変動の芽が生まれる。
 日々の景気観測に追われているだけでは、景気変動の本質は見失われる。景気変動には、経済にダイナミズムをもたらす性質があり、それは資本主義の優れた面でもある。つまり、景気変動は資本主義そのものの欠点ではなく、問題は行き過ぎた景気変動をもたらすメカニズムにあるのだ。
 「景気」に関心のある若い学徒や一般の読書家の方々にとって、本書が現代の景気変動の姿を見据え、経済の未来像を考えるための糧になれば望外の喜びである。(せのお・よしひこ)

妹尾芳彦[セノオヨシヒコ]
東京都在住の経済アナリスト。1953年広島県生まれ。大阪大学経済学部卒業。専修大学大学院客員教授。一般財団法人土地総合研究所研究顧問。東洋大学・亜細亜大学・関東学院大学非常勤講師。明治学院大学・麗澤大学講師。

内容説明

けいき(景気)知っているようで知らない語の代表格。意外に誤解の多い「景気」という語の意味を厳密にとらえ、波(=景気変動)をうまく観測することで、資本主義経済の来し方行く末が見えてくる!学部生以上対象の入門書。

目次

第1章 景気変動論の曙
第2章 景気理論としての恐慌理論
第3章 景気変動の認識と分析(戦前期の総括)
第4章 景気変動論の発展
第5章 景気とは何か
第6章 現代の経済と景気

著者等紹介

妹尾芳彦[セノオヨシヒコ]
1953年広島県生まれ。1976年3月、大阪大学経済学部卒業。同年4月、経済企画庁入庁。総合計画局計画官、内閣府景気統計部長、国民経済計算部長、内閣府大臣官房審議官等を経て、2006年9月、内閣府経済社会総合研究所総括政策研究官。2009年8月退官。(株)新都市ライフ常勤監査役を経て、2016年4月より専修大学大学院客員教授。一般財団法人土地総合研究所研究顧問、東洋大学・亜細亜大学・関東学院大学非常勤講師、明治学院大学・麗澤大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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