内容説明
社会科学の対象認識は社会調査によって得られた成果に依存し「科学」たらしめているが、今日の社会調査には「あてにならない」ものも多数横行していることは事実であろう。その調査結果が信頼に値するかどうかは、社会調査における人為的なミスつまり統計的に予測できない誤差の発生に由来している。本書はこの非標本誤差について総合的に考察し「あてにできる」調査になる方途を豊富な経験に基づき定式化した本格的労作である。
目次
第1章 社会調査と誤差
第2章 総調査誤差アプローチ
第3章 網羅誤差
第4章 非回答誤差1―回答率の低下
第5章 非回答誤差2―回答率と偏りの関係
第6章 非回答誤差3―非回答の理論
第7章 測定誤差1―質問文に起因するもの
第8章 測定誤差2―調査員に起因するもの
第9章 測定誤差3―回答者に起因するもの
第10章 集計誤差
終章―「あてになる」調査の難しさ
著者等紹介
吉村治正[ヨシムラハルマサ]
1967年生まれ。慶應義塾大学院法学研究科(政治学)からシカゴ大学社会学部に留学。Ph.D. in Sociology. 青森大学専任講師・同准教授を経て、2011年より奈良大学准教授。現在、同大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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