ジハーディストのベールをかぶった私

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ジハーディストのベールをかぶった私

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  • サイズ B6判/ページ数 334p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784822250911
  • NDC分類 956
  • Cコード C0034

出版社内容情報

中東の過激派組織「イスラム国」の実態を描いた
フランス人女性ジャーナリストによる戦慄のルポルタージュ

 ヨーロッパでは、インターネットを通じて中東の過激派組織「イスラム国」にアクセスする若者が日に日に増えている。その背景には何があるのか? 当事者や家族を取材してきた著者アンナ・エレルは、ジャーナリストの身元を隠し、「メロディー」という仮名でフェイスブックを通じて「イスラム国」の幹部の男と知り合う。その男はメロディーに夢中になり、結婚を申し込み、一日も早くシリアに来てジハードに参加するようメロディーを急かした。アンナは、さらに情報を得るため誘いに乗り、フランスを旅立つが……。


デジタル世代が陥る罠の実態を探る

 インターネットを使ったプロパガンダは「ジハード2.0」と呼ばれ、中東の過激派組織「イスラム国」のもっとも恐るべき武器の一つとなっている。本書は、フランス人女性ジャーナリスト、アンナ・エレルが、ネットを通じて「イスラム国」の大物幹部を取材した一カ月間の一部始終だ。毎晩、パソコンの画面を通して男が「未来の妻」に語りかけてくる内容から、「イスラム国」の恐るべき実態が次々と暴露される。そして、待っていたのは予想外の結末だった。

その10日前 パリにて  Paris, dix jours plus tot
同じ夜のこと  Le meme soir
土曜日の朝  Samedi matin
その後、夜遅く  Plus tard, dans la nuit
日曜日の夜  Dimanche soir
月曜日  Lundi
月曜日、20時  Lundi, 20 heures
月曜日、21時30分  Lundi, 21h30
メロディー  Melodie
木曜日 Jeudi
木曜日、22時  Jeudi, 22 heures
数日後  Quelques jours plus tard
その午後  Dans l’apres-midi
同じ日、17時30分  Le meme jour, 17h30
月曜日、19時30分  Lundi, 19h30
月曜日、20時  Lundi, 20 heures
翌々日  Le surlendemain
翌日  Le lendemain
木曜日  Jeudi
金曜日  Vendredi
それから4日後  Quatre jours plus tard
水曜日の夜  Mercredi soir
翌日、早朝  Tot, le lendemain matin
25日、金曜日  Vendredi
アムステルダム、金曜日、18時  Amsterdam, vendredi, 18 heures
金曜日、21時  Vendredi, 21 heures
金曜日、22時  Vendredi, 22 heures
土曜日の朝  Samedi matin
パリ、日曜日の午後  Paris, dimanche apres-midi
2日後、編集部  Deux jours plus tard, a la redaction
同じ日、夜  Le meme jour, dans la soiree
5日後  Cinq jours plus tard
火曜日  Mardi
8カ月後  Huit mois plus tard

【著者紹介】
フランス人ジャーナリスト。本書の取材により中東の過激派組織「イスラム国」から脅迫されており、身元を明らかにすることはできない。

内容説明

若者たちはなぜ「イスラム国」を目指すのか?その答えを見つけるため、著者は「メロディー」の仮名で「イスラム国」の戦闘員とネット上で接触。のちに相手は大物幹部と判明した。スカイプで会話を繰り返すうちに求婚され、シリア国境に向かうが、そこには罠が待ち受けていた…。中東の過激派組織「イスラム国」の実態を描いたフランス人女性ジャーナリストによる戦慄のルポルタージュ。

目次

その10日前、パリにて
同じ夜のこと
土曜日の朝
その後、夜遅く
日曜日の夜
月曜日
月曜日、20時
月曜日、21時30分
メロディー
木曜日〔ほか〕

著者等紹介

エレル,アンナ[エレル,アンナ] [Erelle,Anna]
フランス人ジャーナリスト。中東の過激派組織「イスラム国」から脅迫されており、身元を明らかにすることはできない(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

64
ジャーナリストのアンナは、IS幹部の男の餌としてネット上にメロディーというアバターを放つ。ネット上では、自分が別の人間になることは容易だ。全身を黒いベールで覆い、スカイプの会話で、従順で世間知らずな女の子を演じながらISの殺人者の心理に入り込んでいく。取材活動は、シリアのラッカで展開されているISの情報に探りを入れながら、狂信的な男の求婚に応じていく危険極まりないもの。ジャーナリストとしてそこまでやる必要があるのか、やがて越えてはならない場所へ向かう。トラウマになっていなければいいんだけどね。2018/12/04

ののまる

17
フランスのジャーナリストがジハーディスト希望の女性になりすまし、スカイプやFBでIS幹部に接触し、熱烈な求婚を受けてネットを通じて内部に潜入したルポ。どうなるのかと、彼女は大丈夫だろうかと不安が募る。取材方法には賛否両論だろうけれど、ネットを介して若い志願者を募り洗脳していくISの実態がよくわかった。主要言語が日本語だからこういうことから守られてる面もあるんだろう。イスラム教徒がISは自分たちの宗教を冒涜していると主張していることも、IS幹部(フランス人)の生身の言動をみるとよく理解できる。2016/02/04

あんこ

12
若い女の子になりすまし、スカイプやネットでIS幹部とやりとりしたフランス人女性ジャーナリストのルポルタージュ。ハラハラしちゃって逆に一気には読めない。文章も「その時には知る由もなかったのです」的な感じで先に待ち構えるものを予想させる。取材にのめり込んでいく作者。非常に読み応えのある一冊だけれども同時に、それと引き換えにしたものの大きさに何とも言えない気持ちになった。2015/06/20

たっこ。

12
あまりのスリルにいっぺんに読んでしまった。スリル,なんて言葉は安っぽくていけないのかも知れない。仏女性ジャーナリストが偽名を使って,IS大物幹部と親しいやりとりを仮装し,他方で胸のむかつく思いをしながらも続けたやりとりのルポルタージュ。帯にある「イスラム国の実態を描いた」というほどの内容はない。むしろ大物幹部とされる一人の人間が,彼女に当初注ぐ優しさと他者への蔑視,そして親しくなるにつれて現し始める獣性が,遂には記者に刃を向けるのではないかという今にも死に直面するかも知れない,胸の詰まるような恐怖だった。2015/05/26

ヤエガシ

10
インターネットを利用してヨーロッパの若者を勧誘しているISの戦闘員に、架空の人物に成りすまして、ネット上で接触したフランスの女性記者のルポタージュ。とにかく衝撃的な内容でした。 ノンフィクションというよりは、小説的な構成なんですが、展開がスリリング。 本書を読みながら、日本語が世界のマイナー言語なため、日本人はISの勧誘対象ではないんだろうなと、そんなことを思いました。2015/06/05

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