内容説明
古書と書物人を訪ねて三千里を旅した記録です。たいていはまともな、しかし時にはへんな世界と呼べる本の世界をお楽しみください。
目次
第1章 やめられない古書店通い
第2章 書物史
第3章 愛書家倶楽部
第4章 写本研究
第5章 追憶の人々
第6章 HUMIプロジェクト
第7章 蔵書コレクション、オークション
第8章 盗品、書物破壊
第9章 珍本、稀本
第10章 カリグラフィー
第11章 古書往来
著者等紹介
高宮利行[タカミヤトシユキ]
1944年生まれ。中世英文学者、慶應義塾大学名誉教授。ロンドン好古家協会フェロー、シェフィールド大学・グラスゴー大学名誉文学博士。日本中世英語英文学会会長、新チョーサー学会理事、国際アーサー王学会日本支部会長等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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子音はC 母音はA
2
書誌学の研究者である著者が古書にまつわる話を展開していく。神保町の古書店、ケンブリッジの蔵書、愛書家、写本、盗難・書物破壊、珍本・稀本など多岐テーマに渡る。本の蟲になる人間の業が披露される。この書物を通して本という魔物に魅せられていく。2014/06/27
古本虫がさまよう
1
大学教授で中世英文学者という肩書の持ち主故に、出てくる本はジキル的なマジメ本が多い。古本屋も、英国古書店など、由緒ありげなところとのおつきあいが多い。 著者が訳出している、リック・ゲコスキーの『トールキンのガウン 稀覯本ディーラーが明かす、稀な本、稀な人々』 (早川書房)も大変面白い本だった。オーウェルの献本署名入り本は『動物農場』はそこそこあるが、『1984』は稀とのこと。『1984』の献呈本が市場に出れば3万ポンドとのこと。良好な状態のカバー付きの初版本は3000ポンドとのこと。なるほどね。2019/02/09
K・ITO
0
グーテンベルグ本やアーサー王など古書書誌学の権威 による古書に関する奇妙なエピソード紹介集。『ロリータ』初版本の項などは話の種によく引用させていただいてます。2013/02/14