内容説明
なぜテレンス・ラティガンは忘れ去られたのか。戦後の英国文化に渦巻く権力や欲望を読み解き、異なるジャンル・メディアを行き来した越境者としてのラティガンの秘密をいま明らかにする。失われた劇曲と戦後英国演劇史。
目次
序章 戦後英国演劇とグローバルなメディア文化―ラティガン再評価のために
第1章 笑劇仕立てのイングリッシュネス―『お日様の輝く間に』と英米関係の表象
第2章 ラティガン『アフター・ザ・ダンス』と“Bright Young Things”の政治文化―パラサイト、雇用、“the Exchange Telegraph”
第3章 ラティガンの「まじめな劇」と戦争プロパガンダの文化―ソフト・パワーとしての『炎の滑走路』と『大空への道』?
第4章 『眠れるプリンス』とヨーロッパ冷戦―「短い20世紀」におけるバルカン問題
終章 『ブラウニング版』再読―グローバルなトランス・メディア空間のなかのラティガン
著者等紹介
大谷伴子[オオタニトモコ]
東京学芸大学教育学部講師。専攻は初期近代イギリス演劇、現代イギリス文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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