内容説明
映画の渡来をはじめ、最初期の上映、撮影、興行、映画館、製作、弁士、音楽、色彩、さらに幻燈や語り、玩具としての視覚装置など、映画史の興味深い地層を発掘する。
目次
1 映画渡来前後(映画の渡来―エジソン映画と日本;メリエスはいつから知られていたのか―日本におけるメリエス事始;写し絵から映画へ―映像と語りの系譜 ほか)
2 興行と観客(日本映画の初公開―明治三二年の興行と上映番組;駒田好洋の遺した資料;映画館の“誕生”―電気館における興行と観客の変容 ほか)
3 弁士・音・色彩(日本映画と声色弁士―活動弁士を通した日本映画史再考の試み;名古屋で展開した弁士に関する言説;無声映画と蓄音機の音―歌舞音楽と革新的潮流 ほか)
著者等紹介
岩本憲児[イワモトケンジ]
日本大学芸術学部教授。専攻=映画史、映画理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rbyawa
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j006、ところで「無声映画」「サイレント」という呼び方はトーキーが出てきて以降ではないかと前から思っていたものの、フィルムと映写機の各メーカー名でばらばらに呼ばれていたことがこの本でわかり、仕方ねぇな!! と妥協。たまにあるよね歴史ジャンル。それと無声映画時代、声音弁士と呼ばれる文化人から低い評価を受けた演技を行う彼らが実は動員数ではちょっと上回っていたようで、というのも納得。よくある。しかし徳川夢声はどの層から切っても人気も評価も高いな、まあ実は芸風すら読んだことないけどね!(常識扱いなんで欠けてる)2019/01/18