内容説明
16歳で海軍に志願して地獄を経験、辛うじて生還した戦後は、天皇を崇拝した自らの責任を含め、戦争責任について問い続けた思想家・渡辺清。彼が遺した言葉を読み解きながら、思考停止状態に陥ったこの国の言論状況を見すえつつ、戦後世代として徹底的に語り合う。
目次
再び裏切られた「戦後」
対談 日本人と戦争責任(「戦中派」世代の体験を受け継ぐことができるか;天皇制をめぐって;政治家や官僚を縛る憲法から国民の生き方を定める憲法へ ほか)
戦艦武蔵とともに海底で眠る友へ
なぜ『海の城』『戦艦武蔵の最期』『砕かれた神』を書いたのか
著者等紹介
斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年東京生まれ。ジャーナリスト
森達也[モリタツヤ]
1956年広島生まれ。映画監督・ドキュメンタリー作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ののまる
4
2007年発行だけど、いまのことのようだ(ということは、いまもっと悪くなっていってるってことだ)。戦艦武蔵の生き残りである渡辺清の言論が、心にドンピシャきて。これからたくさん読みたい。2024/02/19
トラッシュ太郎
0
戦争は、いけないと常日頃言われてきた。それは無残な焼野原、原爆ドームなど。被害者側の視点だ。そこでしか戦争を見て来なかった気がする。だけど同時に加害者だ。責任は皆にある。僕ら一人一人にある。だって被害者であり加害者なのだから。そこを忘れたくはない。格好悪くてもいい。ブツブツと、燻り続けたい。それが本当の平和なのかも。2015/08/02