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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とんこつ
5
英国発の近代ジャーナリズムを、犯罪報道の変化を切り口に内実に迫った骨太な一冊。前近代では公開処刑が犯罪抑止の役割を担っていたが、産業革命での人口増加や穀物法・狩猟法などにより犯罪に手を染めざるを得ない人が増え、新たな抑止策として注目されたのが近代ジャーナリズムだった。「権力の監視がジャーナリズムの使命」という言説をお題目のように聞かされてきた人にとって、この視点は挑発的にさえ映るかもしれないが、費用対効果や、死への態度の変容、識字率と治安、予防の認識など、多角的に進められる論証には説得力があると感じた。2020/07/04
抹茶ケーキ
0
近代ジャーナリズムの歴史をイギリスの「ブロードサイド」から辿る。序盤はタイトル通り近代ジャーナリズムの誕生についてだけど、後半以降は犯罪について。たとえば犯罪学がいかに誕生したか、19世紀におけるイギリス刑事司法の転換についてとか。それはそれで面白かったけど、タイトルとはずれているような気がする。2017/09/27