ヨーロッパの翻訳本と日本自然主義文学

ヨーロッパの翻訳本と日本自然主義文学

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  • サイズ A5判/ページ数 270p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784881646045
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C3095

内容説明

日本の自然主義文学が具体的にどういう英訳本に基づいているかを広く紹介。上田敏の「海潮音」の調査はかなり行き届いているが、それ以外自然主義文学のような散文では全く行なわれていない。そうした分野に少しでも参考になればとこの著を刊行(「序」より)。

目次

1 自然主義・私小説の片寄った評価について―「蒲団」論を中心に
2 自然主義の移入―ゾラ・ナチュラリスム・『維氏美学』
3 花袋とモーパッサン・フローベール・ハウプトマン―山川篤著『花袋・フローベール・モーパッサン』へのささやかな落穂拾い
4 「マダム・ボヴァリー」と英訳本のこと
5 葛西善蔵訳「マダム・ボヴァリー」について
6 THE ODD NUMBERからTHE SECOND ODD NUMBERへ
7 ゾラと荷風・枯川
8 広津和郎とモーパッサン
9 ハウプトマンの「寂しき人々」をめぐって

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きつね

3
フランス自然主義文学は日本の作家達に英訳本で読まれました、ほらこの本です、という話。書き下ろし第一章で「日本自然主義ぃ~?フランス語できない奴らがへんなローカライズして全然自然主義じゃないだめだめ文学でしょーほら、『蒲団』とか(笑)」という常に繰り返されてきた紋切り型批評を批判する手付きはそこそこいいのだが、結局その第一章をその後の章で自ら裏切っていないだろうか?(英訳本で読もうがそれは立派な受容である、という主張を補強するための実証には見えなくなってしまうし、終章でもその主張は再主張されないままである)2013/05/11

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