目次
1 再開された唐古遺跡の調査
2 唐古遺跡を探索した人びと
3 唐古・鍵遺跡の古環境と弥生時代の奈良盆地
4 遺跡調査のあゆみ
5 弥生集落の変遷と構造
6 さまざまな出土遺物
7 周辺の弥生遺跡と唐古・鍵遺跡の特質
8 唐古・鍵弥生集落のその後と現在
著者等紹介
藤田三郎[フジタサブロウ]
1957年、奈良県生まれ。同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、田原本町教育委員会事務局文化財保存課課長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のりきよ
3
唐古・鍵遺跡のこれまでの発掘成果とそこから想像でき得るかつての大環濠集落の姿を1冊にまとめてくれている。木棺墓の人骨が大陸系の人のものであったことや、弥生時代前期に完成された農業技術を有した人たちが入植してきた痕跡があることなどから、やはり大陸系の弥生人によって形成された集落であると考えられる。又、庄内式の時代に一旦埋められた環濠が布留式の頃にはまた再掘削されているという点も興味深い。邪馬台国連合が形成され平和になったことで一旦は環濠が不要になったが、その後また日本国内が乱れて環濠が必要となったのだろう。2014/05/25