内容説明
一九七三年~七七年という時期、私は東大の学生でありつつ、東京の下町でセツルメント(略称はセツル)の実践、青年運動、教育文化運動を通して地域を変え、社会をより良くしようと努力しながらアイデンティティを形成した。それは未熟で失敗の連続であり、とても直視できなかった。特に、失敗が「魅せられたる魂」(ロマン・ロラン)のようになり熱心に取り組んだ結果であるから、なおさら自分の内奥がさらけ出されるために、正対することを避けてきた。しかし、発達に伴い「人間的強さhuman strength」が形成され、四〇代半ばを過ぎると次第に向き合えるようになった。これは、一挙に変わったのではなく、漸進的であった…。そして、現在、ここで本格的に取り組み、時代の一角において、時代に影響されながら、時代と格闘した自己形成の事例としてまとめることにした。
目次
序章
第1章 一九七三年を中心に
第2章 一九七四年を中心に
第3章 一九七五年を中心に
第4章 一九七六年を中心に
第5章 一九七七年を中心に
第6章 一九七八年を中心に
第7章 一九七九年以後
むすび
著者等紹介
山田正行[ヤマダマサユキ]
大阪教育大学教授。1953年、群馬県桐生市生まれ。東京大学大学院修了、教育学博士。NPO法人アウシュヴィッツ博物館(福島県白河市)前理事長、ポーランド共和国功績勲爵十字勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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