感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志村真幸
1
もともと2009年に出たものの普及版。 著者は書誌学のひと。 新潮文庫版ホームズの翻訳として著名な延原謙の評伝。延原の両親のことから始まり、彼の受けた教育、電気技術者としての出発、初期の翻訳業、創作活動、『新青年』編集長時代、中国での実業家時代、軽井沢での翻訳生活など、ひととおりのことが書かれている。 とにかく詳しい。調べてわかったあらゆることが書かれている。巻末の著作目録も実に細かく調べられており、これ一冊で延原の生涯が見て取れるだろう。 ただ、読んでおもしろいとか刺激的だとかいう本ではない。2019/12/17